年末の風物詩・第72回NHK紅白歌合戦の司会者が10月29日に発表された。去年に続き2回目となる俳優の大泉洋さんと、今回が初司会となる俳優の川口春奈さんが大役を務める。
今回の発表ではもう1つ注目すべき点がある。これまで「紅組司会・白組司会」「総合司会」などと分かれていた司会の呼称が統一される。Twitterでは「良いと思う」などと反響が広がっている。
変わる紅白、呼称が統一
紅白歌合戦の公式サイトによると、第72回の放送からは、これまで「紅組司会・白組司会・総合司会」と分かれていた司会の呼称を「司会」に統一する。
「司会は、番組の進行とともに、紅組白組はじめご出演いただくすべての歌手・アーティストを応援する存在になります」と説明されている。
これまでの紅白は、女性アーティストを中心に構成される「紅組」と男性アーティストを中心に構成される「白組」それぞれに司会が立てられる形で、司会を含め、番組の演出上では、いわば“ライバル”的な立ち位置・役回りだった。
それが今後は、司会は全ての出演者の背中を押す存在に変わる。 NHKの和久田麻由子アナウンサーも司会を担当する。
思い出される2019年、MISIAのパフォーマンス
時代の変化とともに、紅白歌合戦のあり方も変わってきている。2019年の第70回では紅組として出演し、歌唱のラストを飾るいわゆる“大トリ”を務めたMISIAさんのパフォーマンスが反響を呼んだ。
MISIAさんはドラァグクイーンのダンサーたちと共演。ステージの演出ではLGBTQのシンボルであるレインボーカラーが華やかに彩りを添え、出演者や観客もレインボーフラッグを持ち、会場全体がまさに虹色に染まった。
当時のLGBTQの人たちへの共感を前面に打ち出したパフォーマンスは大きな反響を呼び、TwitterなどのSNSには様々なコメントが投稿された。
MISIAさんは当時のことを「フラッグをやらせていただいたのは、NHKさんのご理解とご協力もあって。そして出演者で持っていただく方にはフラッグの意味を説明して、それで皆さん分かった上で振って下さいました。「皆さんにちゃんとご理解とご協力をいただけたことは、『みんなで多様性を認め合って』という大きなメッセージにつながったと思います」と振り返っている。