超忙しいのにエネルギッシュ。LiLiCoが明かす“自分を充電する方法”

好評連載 第25回 LiLiCoの「もっとホンネで話そう。私たちのこと」
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タレントのLiLiCoさん
Yuko Kawashima

新型コロナの影響で、私たちの日常生活は日々、変化しています。未来の見えない毎日に、ストレスをためる人も少なくありません。制限のある日常で、自分のメンタルをケアすることも大切です。

タレントのLiLiCoさんが、世間を騒がすイシューからプライベートの話題まで、ホンネで語り尽くす本連載。今回のテーマは、「自分を充電する方法」です。

テレビやラジオの出演、イベント登壇や執筆など忙しい日々を送りながらも、いつもエネルギッシュなLiLiCoさんに、日々のパワーチャージの方法を聞きました。

 
パワフルなLiLiCoの「人生の原動力」

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Yuko Kawashima

 

いつでもハッピーで楽しそうに見られる私。ときには、疲れてエナジードリンクやサプリメントを飲むこともあります。

でも、そこからまた立ち上がれるのは、私が日頃から小さな幸せをキャッチして生きているから。

私は、自分にうれしいことが起きたら、感謝をすぐに伝えるようにしています。

先日、(女性向け下着ブランドの)ピーチ・ジョンから下着が届いたんです。さっそく試着したら着け心地が抜群! お礼と感想が言いたくて、伝票に書いてあるPRの部署に電話をかけました。

タレントが直接電話をすることは珍しいので、PR担当の女性は驚いていました。「ブラジャーの横の布が柔らかくて、縫い目もなくて着け心地がいいですね」と伝えたら「わかってくれましたか?」と感激してくれました。

彼女は、下着を手配してくれたのがピーチ・ジョンとコラボしているタレントのバービーちゃんだと教えてくれました。プライベートでそこまで深いお付き合いはないのに、贈りたい人の中にわたしをあげてくれたことが嬉しくてすぐに連絡しました!

私が感謝の気持ちを伝えたことで、その日は私だけじゃなくて、バービーちゃんもピーチ・ジョンの人も気分が良くなったはず。そう考えると、ハッピーな気持ちになります。

私は、人によろこんでもらったり、楽しんでもらったりすると、すごくパワーが得られるんですよ。 

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Yuko Kawashima

映画「ハンサム☆スーツ」(2008)は、“ブサイク”でモテなかった主人公が薦められたスーツを試着して“ハンサム男”に変身するラブコメディですが、主人公(塚地武雅)たちがしていた「他人の幸せ探しゲーム」みたいに、小さな幸せが人生の大きな原動力になるんです。

私は人の幸せを喜べるから、自分にも幸せのおすそ分けが来ているんじゃないかな。

人に文句をぶつけたくなる人には、「誰かをほめようキャンペーン」がオススメ。過去に“怒りキャラ”をやっていたからわかるけど、文句を言うのはすごく疲れることなんです。人をほめると気分がよくなりますよ!

 

いい出来事が起きるための“貯金”

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Yuko Kawashima

この年齢になって、若くして日本を出て、スウェーデンの大企業で機械設計士として働いていた母親のすごさがわかるようになってきたんです。子育てに奮闘する友達を見ながら、遠い国に来たことで母と父にはさみしい思いをさせたなとも感じます。

だからこそ、くじけずに前を向く自分でいたい。

華やかに見える芸能界にいても、表に出る仕事が2、裏の仕事が8なのが現実。大変なことも、面倒くさいこともあります。

短く映画を紹介するためにも何時間も何本も観るなんて日常茶飯事。私は社長業もしているので、日々の税務をしたり、税理士さんと難しい話をしたりもしなければいけません。

ただ、困難に直面したときは、解決方法を見いだす楽しさもありますよね。

「これをがんばったら、何かいいことがあるはず」と、いつかの自分ための“貯金”と思って取り組むのも手。

先日、12本の映画を紹介するというハードな仕事をしたときは「今度のオーディション受かるかな? この間、すてきなCMの話が舞い込んだから、それをペイするためかな?」と考えるようにしていました。

それに、面倒なことに限って、やってみると元気になったりするんですよね。このときは12本を見直しているうちに、「これは私しかできない仕事だな、代わりはいないからがんばろう」という気持ちになれました。

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Yuko Kawashima

 

明日、死ぬかもしれないから

そもそも、人生は何が起こるかわかりませんよね。

この2年で、私は身近な人を4人亡くしています。亡くなるような年齢でもないのに、突然倒れた人、交通事故で亡くなった人、病死した人……。

ニュースの事件も友達の話も、他人事なんて1つもない。すべて自分に起こりうることです。

私は「明日、死ぬかもしれない」と思って生きています。だから毎朝、起きられたことに感謝できるし、今日という日を大切に生きようという気持ちになれます。

最も衝撃的だったのは、20年前、所属するサッカーチームでフットサルの大会に出たとき、チームメンバーの一人がグラウンドの上で突然死したこと。

彼を迎えに来た奥さんが「パパ、帰ろう! ねえ帰ろうよ!」と呼びかけているのを見て、思い知りました。人は叶えたい夢を残して死んでいくんだ、と。

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Yuko Kawashima

日本の祖母は94歳まで立派に生きたけど、まだやりたいことがあったはず。今年88歳のオノ・ヨーコさんも「まだやりたいことがいっぱいあるから長生きしなくちゃ」とおっしゃっていました。

家庭環境に恵まれていたオノ・ヨーコさんだけど、1970年代にアジア人としてアメリカに渡って、しかも世界的な大スターと結婚して、きっとひどい差別を受けたでしょう。そのバイタリティをかっこいいなと思うし、自分の人生を重ねて勇気をもらう部分もあります。

「ハッシュパピー バスタブ島の少女」(2012)で主人公の父親が発した「感じて生きるんだよ!」というセリフの通り。どんな出来事も自分ごととして感じることで、私は人生を考えるヒントをたくさん得ています。

 

疲れたときは人生を振り返って

 

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Yuko Kawashima

人の縁は、いつでも私を幸せにしてくれます。

「ああ、疲れたな」と思ったときに思い浮かべるのは、これまでの人生とこれから。

私は、お父さんの中から出てきて、お母さんの中に入って赤ちゃんになった。そして、スウェーデンで生まれて、今は日本で暮らしていて、しかもテレビに出て、私の知らない人たちに名前を知られている……不思議!

どん底のときもスウェーデンに帰らなかったから、人の縁の大切さがわかって強くなった部分もあるのかな? いつかスウェーデンに帰るとしたら、日本の友達とお別れパーティーをするよね。サプライズでみんなが成田空港に来てくれたら泣いちゃうなぁ……。

そんなふうに人生を振り返ると、自分がよくがんばってきたこと、たくさんの人の縁に助けられてきたことを実感できて、力が湧いてくるんですよ。

スキマ時間があったら、最近はスウェーデンの景色を撮っているだけのYouTubeチャンネルを観たり、Google Earthで自分が住んでいた家や友達の家を見たりしています。

近所の風景を見て、「お父さん映り込んでないかな」「亡くなった友達の車があるけど、もういないんだよね」なんて親しい人たちに思いを馳せると、それだけで心が満たされるんです。

 

新型コロナが落ち着いたら家族に会いたい!

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Yuko Kawashima

 

新型コロナが落ち着いたら、スウェーデンに帰って、父の人生について聞いてみたいです。特に、母との恋愛や結婚生活について。

私は、母から父の悪口しか聞いていなかったけど、二人には愛し合った時間もあったはず。だから、父が生きているうちに、なぜ母に惹かれ、結婚することにしたのか、父から見た結婚生活はどんなものだったのかを聞いておきたいんです。

兵庫に住む小田井の両親にも、会ってたくさん話をしたい。

私たちは国際結婚で晩婚だから、高齢の親同士を会わせるのが難しいという問題があります。私の父は体調的に飛行機移動が難しいから、小田井の両親にその気があったら、元気なうちにスウェーデンまで連れて行きたい。

家族が一堂に会する機会が持てたら、何にも代えがたいハッピーチャージになるはず! そのときを楽しみに、今を精一杯がんばって生きたいと思います。

 

(取材・文:有馬ゆえ 写真:川しまゆうこ 編集:笹川かおり