アフガニスタンから脱出した少女が飼っていた鳥が、フランスの大使に保護され、「ボンジュール」と挨拶できるようになる出来事があった。
アラブ首長国連邦(UAE)に駐在するフランス大使のグザビエ・シャテル大使が10月5日、「しばらくの間、私が伝えたいと思っていた話があります」という書き出しで、鳥との出会いについて綴った。
大使によると、その鳥はアフガニスタンのカブール空港からUAEの空軍基地に逃れてきた少女が持っていた。だが、衛生上の理由から、鳥を空軍基地からフランスに向かう飛行機には乗せることはできなかった。
涙する少女に心を動かされた大使は、鳥を世話することを約束。大使は「少女の感謝の気持ちを忘れない」と記した。
大使は避難が落ち着いた後、「ジュジ」と呼ばれるその鳥を公邸に連れて行った。混乱していたジュジだったが、素敵な檻で過ごし、餌を与えられ、今ではジュジを毎日訪ねてくる鳩の「ガールフレンド」もできた。
ある夜、ジュジは大使が理解できない言葉で何かを話し始めた。大使は言葉を教えるために「ボンジュール」と毎日話しかけ続けた。すぐには反応はなかったが、ある日、ジュジが「ボンジュール」と言う動画を同僚が大使に送ってきたという。
大使がTwitterに投稿したその動画を確認すると、やや早口で聞こえにくいものの「ボンジュール」と繰り返しているように聞こえる。
飼い主の少女が、Twitterで大使を見つけて喜んでいたことも明かし、大使は少女に向けて「あなたの鳥は大使館のマスコットになりましたが、彼はあなたのためにここにいます、そしてできれば、私はいつか彼をあなたのもとに連れて行きます」と呼びかけた。