ノーベル物理学賞に真鍋淑郎氏ら3氏 地球温暖化の予測研究
スウェーデン王立科学アカデミーは5日、今年のノーベル物理学賞を、米国プリンストン大の気象学者、真鍋淑郎氏(90)ら3氏に贈ると発表した。コンピューターによる地球の気候のシミュレーション方法を開発し、人間活動によって地球温暖化が起きるメカニズムの理解と、温暖化の予測についての研究分野を世界に先駆けて切り開いた。
日本のノーベル賞受賞は、2019年に化学賞を受けた吉野彰・旭化成名誉フェローに続き28人目。物理学賞は15年の梶田隆章・東京大宇宙線研究所長に続き12人目。賞金は1千万スウェーデンクローナ(約1億2千万円)。授賞式は12月10日にストックホルムで行われるが、新型コロナウイルスの感染拡大が続いていることから、受賞者はそれぞれの国でメダルや賞状を受け取る。
真鍋さんは受賞前、「最近は干ばつや洪水が増えている。私たちがモデルを示した1980年代当時は疑問に思う人もいたが、現実になりつつあることで、疑いないことだと分かるようになった」と話していた。
(朝日新聞デジタル 2021年10月05日 22時25分)
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