元衆院議員でタレントの金子恵美氏が9月28日、「繰り上げ当選の件について」と題して自身のブログを更新。「悩みに悩んだ結果、私は第二の人生を歩ませていただいたメディアの関係者の皆様からの御恩情を優先させていただくことが今の私の通す『筋』であると決断しました」と投稿した。
これは、2017年衆院選の比例北陸信越ブロックで、自民党から当選した石崎徹衆院議員(現在は無所属)の議員辞職願提出を受け、比例名簿で次点だった金子氏が繰り上げ当選の対象となったもの。
金子氏は17年衆院選で新潟4区から立候補し落選。19年に政界引退を表明し、現在はタレントやコメンテーターとしてテレビなどで活躍している。繰り上げ当選の対象になったと自民党から連絡を受け、金子氏は「まさに寝耳に水でした」とブログで心境を明かした。
その上で、「私に一票を投じてくださった方々の想いをよく理解しているつもりです。だから、この繰り上げ当選の機会を頂いたことは重く受け止めなければなりません」と記した。
一方で、「繰り上げ当選をして、たとえ1日でも現職議員に戻ったとしたら、(現在のメディアの仕事の)契約上の問題などでも多くの関係者の方々に多大なるご迷惑をおかけすることになるというジレンマもあります」と説明。悩んだ結果、繰り上げ当選を辞退したという。
そして「様々なご意見もあろうと思いますが、これまで私に一票を投じてくださった方々の熱く重たい思いに応えるべく、私はこれからも10年間の政治経験を活かし誇りをもってコメンテーターや講師としてのお仕事に臨んでまいりたいと思います」とつづった。
金子氏が辞退したことで、小松裕元衆院議員が繰り上げ当選の対象となる。