日本に対する反感が高まるとされる9月18日に、和服を着て大学内に立ち入ったとして、中国・四川省の大学が地元当局とともに女性を調査すると発表した。
9月18日は、1931年に満州事変のきっかけとなった柳条湖事件が起きた日で、中国では日本への反感が高まる日とされる。SNSでは「着ているもので罪だと認定するのか」「特殊な日だけは事情が違う」と議論になっている。
■「和服を着るなとは言わないが...」
騒動があったのは中国四川省の大学。9月18日に、和服を着た女性が校内を歩いていたとの情報が出回り、動画も拡散した。動画では桃色の着物に身を包んだ女性が、傘を手に記念撮影をする姿が映っている。
この日は柳条湖事件からちょうど90年の節目。これは奉天(瀋陽)の南満州鉄道を関東軍が自ら爆破した事件で、満州事変の契機となった。中国では「国の恥」とされ、在中国日本大使館も「反日感情が表面化する傾向が強い」日のひとつとして挙げている。
ネットではこの女性に対する批判の声も上がり、大学側は「地元当局と調査を開始した」と声明を出した。
これに対しSNSでは、一部「着ているもので罪だと認定するのか」と疑問を呈する投稿もあったが、女性の行動を非難するものが多い。「常に和服を着るなとは言わないが、時期を選んでくれ」「特殊な日だけは事情が違う」などのコメントが相次いだ。