東京パラリンピックのレガシーは「自分以外の誰かのために、という思い」。豊田章男氏が述べる

東京オリンピック・パラリンピックが閉幕しました。そのレガシーとは?日本自動車工業会の豊田章男会長が会見で述べました。
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オンライン形式で記者会見する日本自動車工業会の豊田章男会長(トヨタ自動車社長)=2021年9月9日
時事通信社

日本自動車工業会の豊田章男会長(トヨタ自動車社長)は9月9日、オンラインで記者会見し、5日に閉幕した東京パラリンピックについて「アスリートや現場の皆さんが示してくれたものは『自分以外の誰かのために』という思いであり、それこそが今大会のレガシー(遺産)ではなかったかと思う」と述べた。

豊田会長は「選手たちが試合後に語っていたことは、この場に立たせてくれてありがとう、応援してくれてありがとう、大会をサポートしてくれた全ての人にありがとう、という感謝の気持ちだった。舞台裏では、ボランティアをはじめ、大会運営を支えようと頑張っている人たちがたくさんいた」と背景を説明した。

アスリートでは、陸上2種目で金メダルを獲得した佐藤友祈選手が自身のTwitterに「その舞台で活躍した選手たちが、スポンサーやファンの方たちと一緒に作り上げていくものがレガシーになると思っている」と投稿。多くの人たちの共感を得ている。

一方、ハード面では負のレガシーも指摘されている。東京都がオリンピック・パラリンピックのために新たに整備した「有明アリーナ」(江東区)など6施設のうち、「東京アクアティクスセンター」(同)など5施設が現時点では年間の収支が赤字となる見通しで、競技施設を不採算化させないための取り組みが求められている。