「バイデン大統領は、なぜ中絶の権利を支持するのか?」
男性記者にそう問われたアメリカ・ホワイトハウスのジェン・サキ報道官の力強い回答が、話題を呼んでいる。
どんなやりとりだったのか
テキサス州では9月1日未明、妊娠6週目以降の人工妊娠中絶を禁止する州法が施行された。この法律は、中絶の手助けをする医療機関や支援者に対し、一切関わりのない市民が訴訟を起こす権利を認め、「報奨金」を与える仕組みも設けている。
複数の人権団体が法案の差し止めを求めていたが、連邦最高裁も同日深夜、差し止め請求に応じない決定をした。
サキ氏は2日、連邦最高裁の判断についての見解を報道陣に問われた。
「バイデン大統領は、自身のカトリックの信仰で中絶は道徳的に間違っていると教えているのに、なぜ中絶を支持するのか」と質問した男性記者に対して、サキ氏はこう答えた。
「彼は、それが女性の権利だと信じています。それは女性の身体であり、その女性の選択なのです」
「決めるのは女性次第」
記者は続けて、「では彼は、誰が胎児に気を配るべきだと考えているのですか」と質問した。
これに対してサキ氏は、バイデン大統領が「決めるのは女性次第であり、その決断を医師とともに行うのも女性であると信じている」と強調した。
さらにサキ氏は、「あなたはそのような選択に迫られたことがないし、妊娠したこともないでしょうが、その選択に直面したことのある女性にとっては、これは信じられないほど難しいことです。大統領はその権利が尊重されるべきだと考えています」と反論した。
バイデン大統領は1日未明、連邦最高裁の判断に対する声明を発表。テキサス州の法律について、「憲法が定める女性の権利に対する前例のない攻撃」と非難した。
(この記事は、ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました)