8月29日に愛知県常滑市で実施されたHIPHOPの屋外音楽イベント「NAMIMONOGATARI2021(波物語)」について、常滑市の伊藤辰矢市長は30日、「多くの人がマスクをつけない状態で行われていた」などと、市の事前の勧告が守られなかったとして抗議文を送ると明らかにした。
NAMIMONOGATARI(波物語)は8月29日に愛知県常滑市の「アイチ・スカイ・エキスポ」で実施された屋外音楽イベント。主催者側は事前に、マスクの着用や検温・アルコール消毒への協力を呼びかけていたが、SNSでは、観客が密集している様子などが投稿され、中にはマスクをつけない人もいたなどと指摘されていた。
常滑市の伊藤辰矢市長は30日、自身のTwitterで、主催者に対して抗議文を送る意向を明らかにした。添付した声明によると、市側は事前に主催者側に対し、▽国・県の要請やガイドラインを遵守すること▽市民病院は逼迫していて、ケガや熱中症などの救急搬送などの対応が取れない可能性があること▽市民との接触を避けるため、終了後は速やかに参加者を帰宅させることを勧告していた。
しかし、イベントは実際には「上限人数5000人をはるかに超え密集しており、酒類の提供も行われ、多くの人がマスクをつけない状態で行われていました」と認定し、「極めて悪質なイベント」と糾弾した。
その上で「市民の皆様には多くの我慢をして頂いている中で、このようなイベントが開催されたことに、強い憤りを覚えます」と批判。「市民の努力を愚弄する悪質なイベントを開催したことへの遺憾の意」に加え、今後市の施設であり、過去の開催場所でもあった「りんくうビーチ」を使わせない旨を記した抗議文を送るとした。