東京オリンピックの開会式が、7月23日午後8時から国立競技場で行われる。新型コロナウイルスの影響で五輪史上初めて1年延期された大会が、ついに開幕する。
開会式の直前に演出メンバーが辞任・解任されるなど最後まで問題が相次いだが、ネット上では「開会式の最終聖火ランナー」を誰が務めるかに注目が集まっている。
開会式の最終聖火ランナーの予想は?
東京2020大会で聖火台に火を灯す大役を務めるのは誰か。テレビの報道番組やネット上では、すでに予想合戦が繰り広げられている。
名前が多く挙がっているのは、やはりこれまでの五輪にゆかりのある人物だ。
過去に五輪で3連覇を果たした元レスリング女子の吉田沙保里さんと元柔道男子の野村忠宏さんの名前が挙がっているほか、競泳男子で過去に2大会連続で金メダルを獲得した北島康介さん、シドニー五輪女子マラソンの金メダリストの高橋尚子さんという声もあがる。
現役アスリートでは、ソチ・平昌五輪を連覇したフィギュアスケート選手の羽生結弦選手を望む声もある。
「国民栄誉賞を受賞した人物ではないか」と予想する声もあり、元野球選手の王貞治さんや長嶋茂雄さん、松井秀喜さんを挙げる人もいる。
前述の吉田沙保里さんも過去に国民栄誉賞を受賞しているが、すでに今大会の聖火リレーを三重県で走っている。
ちなみに、羽生結弦選手は現役かつ五輪メダリストで国民栄誉賞も授与されている。
また、日刊スポーツはテニスの大坂なおみ選手が務める可能性を報じている。
他にも「イチローがいい」「マリオとかドラえもんとか、アニメやゲームのキャラクターかもしれない」などの声もあり、予想合戦は激しさを増している。
歌舞伎俳優の市川海老蔵さんがTwitterで「私は個人的にはタケコプターでドラえもん」と予想し話題となっていた。
「最終聖火ランナー」とは。1998年の大役、覚えていますか?
そもそも「開会式の最終聖火ランナー」とは、聖火台に火を灯す役目を担う人だ。聖火台に聖火が点火する瞬間は、これまでの歴代のオリンピックでも注目点の1つで、式全体のハイライトと言える。
東京五輪は1998年に長野で開催された冬季オリンピック以来となる、日本での五輪開催。東京での開催は2回目で、1964年まで遡る。
長野五輪で最終聖火ランナーを務めたのは、1992年アルベールビル五輪で銀メダルを獲得した元女子フィギュアスケートの伊藤みどりさん。
伊藤さんは当時のことについて、「1998年、長野オリンピック最終点火者としての経験は、私の人生の中で、とても名誉ある瞬間であり今でも目に焼き付いています」とコメントを残している。
当日は、能の衣装をアレンジしたという日本古来の衣装で登場し、大役をこなした。
「1964年」の東京大会は誰だった?
1964年の東京大会の記録も残されている。この大会で聖火台に火を灯した最終走者は、坂井義則さん。「人生で最高の3分間だった」とコメントしている。
57年ぶりの東京での五輪。開会式の最後に聖火台に火を灯すのは誰なのか。テレビを通じて多くの視線が最後の聖火ランナーに注がれる。