7月4日に投開票を迎える2021年東京都議選。6月7日に開かれた都議会本会議では、同性カップルの関係を自治体が認める「パートナーシップ制度」を都に求める請願の採決があり、全会一致で趣旨採択された。小池百合子都知事も導入を検討することを表明した。
日本で同性婚は認められていないが、同性パートナーシップ制度は2015年に渋谷区と世田谷区で始まって以来、すでに全国100以上の自治体、都内でも12の区と市で導入されている。
早期の実現を求める性的マイノリティ当事者らの声がある中、今回の選挙で各政党や政治団体が、制度を公約に掲げているかを公式サイトなどで比較した。
都民ファーストの会:あり
10 ダイバーシティ&インクルージョン:「ちがい」で成長する東京
■今後の主なアクションプラン
パートナーシップ制度の創設
(「都民ファーストの会政策集2021」より)
自民党:なし
自民党は同性パートナーシップ制度を公約に掲げていない。制度を求める請願が都議会総務委員会で審査された際、自民党は「パートナーシップ制度は婚姻関係のあり方そのものに関わるもの」とし、「趣旨に賛同するが、制度化についてはさらに議論を深めていく必要がある」と意見表明した。
公明党:なし
今回の選挙で自民党と都政に関する政策協定を結んでいる公明党も、同性パートナーシップ制度を公約に掲げていない。党本部広報によると、党としては推進をしている。都議会では所属議員が制度を求める請願の紹介議員になるなど、都議会公明党も制度導入を支持している。
共産党:あり
(3)ジェンダー平等を進め、個人の尊厳を大切にする東京を
「ジェンダー平等推進局」の設置、憲法の人権保障をすべての都民に!
日本共産党は、都政の中にジェンダー平等を推進する体制を確立・強化し、女性相談事業、DVや性犯罪からの救援などを拡充します。都として「選択的夫婦別姓制度」を国に求めます。「パートナーシップ制度」を都として実施します。
(「2021都議選にむけた日本共産党の訴えと重点公約」より)
立憲民主党:あり
8 ダイバーシティーの推進
[8-①]ジェンダー平等の推進
8-①-H LGBT当事者の同性婚を法制化する「民法改正案」を提案しており、同性婚の早期実現に取り組んでいきます。実現までは、東京都版パートナーシップ制度(仮)を創設するとともに、同性カップルへの差別・不利益解消に取り組みます。
(「立憲民主党東京都連 都議選政策2021」より)
日本維新の会:あり
❼世界最大の「多様性」と「表現の自由」都市、東京へ
小池知事や自民党都政では実現できなかった、同性パートナーシップ証明制度などを整備する(大阪府では実施済)。
(「【東京維新の会】2021 都議選マニフェスト」より)
東京・生活者ネットワーク:あり
ジェンダー主流化と多様性で社会を強くする
LGBTQの理解啓発をすすめ、東京都にパートナーシップ制度を創設する
れいわ新選組:あり
性的マイノリティ(LGBT)への「都パートナーシップ条例」の制定と災害時の性的マイノリティの方々の権利擁護を推進します
5月31日、都議会総務委員会で、請願・陳情の審査が行われ、「パートナーシップ制度の創設に関する請願」が全会一致で採択されました。この流れを受けて、都議会において、性的マイノリティ(LGBTQ)の方々のための「東京都パートナーシップ条例」を速やかに制定します。同性婚実現に向けて国への働きかけを行います
(「東京都 れいわの政策2021」より)
国民民主党:なし
国民民主党が都議選に候補者を擁立するのは今回が初めて。
嵐の党
公約は非公開。6月28日、「古い政党から国民を守る党」から党名を改めた。
都議会に議席を持つその他の会派は
無所属 東京みらい、自由を守る会、新風も都議会に議席を有している。無所属 東京みらいは制度を求める請願の紹介議員だった。
【7/1 UPDATE:記事を一部更新しました】