大リーグ・エンゼルスの大谷翔平選手は日本時間の6月24日、本拠地アナハイムで行われたサンフランシスコ・ジャイアンツ戦で「2番・投手」で出場し、勝利とはならなかったが、6回9奪三振6安打1失点と力投した。
日米通算50勝は次回の登板に持ち越しとなったが、この試合での大谷選手の「ある対応」が野球ファンの間で話題となった。
他の投手はイライラ。でも大谷選手は?
今、多くのMLBの投手を巻き込み話題となっているのが、MLBが日本時間の22日から実施している、投手の粘着物質の不正使用の取り締まりだ。
この取り締まりに対し、投手が不満を募らせるシーンが散見されている。ナショナルズのマックス・シャーザー投手もその1人だ。
日本時間の23日に行われたフィリーズとの試合では、審判団ほか相手チームの監督からも要求を受け、怒りのあまり帽子とグラブを地面に放り投げながらも、ズボンのベルトを外すなどで応じていた。
一方、大谷選手の場合は少し様子が違った。
大谷選手が審判団に呼ばれたのは、2回表の終了後。ここまで4つの三振を奪って無失点と上々の立ち上がりを見せていた大谷選手は、グラブと帽子を審判に渡し、自らベルトを外してチェックを受ける。
大谷選手も他の選手と同様にフラストレーションが溜まるのかと思いきや、検査の様子が映された映像を見てみると、審判団に嫌な顔一つ見せず、むしろ爽やかな笑顔を見せながら対応していた。
審判団の表情までを伺い知ることはできないが、快く応じる大谷選手と談笑さえしているようにも見える。
審判団のチェックを終えると、大谷選手はベンチへと戻っていった。
この様子をMLBとESPNの投手アナリストのロブ・フライドマン氏は「Shohei Ohtani is elite at everything.(大谷翔平はすべてにおいて一流のエリートだ)」と評していた。
試合中に大谷選手の人柄が表れたシーンはこれまでにも話題になったことがあった。
投打の二刀流でメジャーの歴史に名を刻む大谷選手が野球ファンの心を掴む理由は、プレー以外のところにもあるのかもしれない。