日本が台湾に向けてアストラゼネカ製のワクチンを提供したことに対し、台湾から感謝の声が上がっている。
台湾の蔡英文(さい・えいぶん)総統はTwitterで「台日友好の真髄を改めて目にすることができました」と感謝の意を示したほか、台湾で最も高いビル「台北101」の外壁にも6月4日夜、「台湾♡日本」などの文字が点灯された。
感動を呼んだのが北海道日本ハムファイターズに所属する台湾出身選手・王柏融(おう・はくゆう/登録名ワン・ボーロン)外野手だ。6月5日の巨人戦(東京ドーム)で、1点ビハインドの7回表に逆転2ランを放ちチームを勝利へ導くと、この日のお立ち台に。
アナウンサーから意気込みやファンへのメッセージを問われると、自らワクチンについて切り出したのだ。
この時はテレビや場内に向け通訳されたが、複数の台湾メディアの書き起こしによると、王外野手は次のように話している。「疫苗」=「ワクチン」、「疫情」=「感染拡大(の状況)」と当て込めば、漢字がわかる人なら王外野手のメッセージが読み取れるかもしれない。
「在這個機會下我想要感謝日本,非常感謝,在這個時期能夠提供疫苗給台灣,那我想代表台灣跟日本說聲謝謝」
「也希望不管是日本或是台灣,甚至是全世界,能夠順順利利度過這個疫情」
王外野手のメッセージは日本語に訳すとこうだ。
「この機会に、日本に感謝を伝えたいです。こうした時期に台湾にワクチンを提供してくださり、台湾を代表してありがとうと伝えたいです」
「日本、台湾だけでなく、世界中で1日でも早くコロナが収まることを願っています」
王外野手のメッセージが伝わると、会場は大きな拍手に包まれた。