スポーツ経済を扱うアメリカのメディア「Sportico」が5月25日、2021年のスポーツ選手の長者番付を発表した。
ここ1年の年棒や獲得賞金、スポンサーからの契約金といった商業収入の合計額をSporticoが推計し、ランキングにした。
トップ100には、10競技から、23の国出身の選手がランクインしたが、そのうち女性アスリートは2人だけだった。
テニスの大坂なおみ選手と、セリーナ・ウィリアムズ選手だ。
Sporticoは「トップ100入りした女性選手はわずか2人で、性別による賃金格差はいまだに大きい」と指摘している。
大坂選手は全体15位で、女性ではトップ。Sporticoは「マーケティング力が飛躍的にあがり、5000万ドルの商業収入を含む、女性トップの5510万ドル(約60億円)の収入があった」と紹介している。
ウィリアムズ選手は全体44位で、収入は3550万ドル(約38億円:選手収入150万ドル、商業収入3400万ドル)だった。
日本からは他に、テニスの錦織圭選手が88位にランクイン。収入は2660万ドル(約29億円:選手収入54万ドル、商業収入2600万ドル)だった。
全体トップは総合格闘家のコナー・マクレガー氏で、収入は2億800万ドル(約226億:選手収入2800万ドル、商業収入1億8000万ドル)。
競技別では、サッカーやバスケットボール、アメリカンフットボール勢が上位を占めた。
スポーツ界における男女の賃金格差は以前から問題視されている。サッカー界では、女子のアメリカ代表が賃金などの男女格差の是正を求めて訴訟を起こしたり、オーストラリアサッカー連盟(FFA)が、女子が男子の代表チームと同等の報酬を受け取るという取り決めをしたりしている。