中国政府は5月11日、10年に一度実施される人口センサス(国勢調査)の結果を公表し、総人口は14億1178万人と発表した。高齢者の占める割合は上昇しており、「高齢化はより一歩進んでいる」とした。
中国は10年に一度、人口センサスを実施していて、今回も2020年11月から調査が始まっていた。11日は政府が調査結果を公表し、総人口は14億1178万人と発表した。
前回、10年前の調査(2010年)では人口は13億4000万人だった。7200万人あまり、率にして5.38%増加したことになる。
中国で「高齢者」とされる60歳以上は2億6402万人で全体の18.70%を占める。このうち65歳以上の高齢者は1億9064万人と全体の13.5%で、前回10年前の8.9%より4.6ポイント増加した。「高齢化はより一歩進んでいる」としている。
中国では2016年まで続いた「一人っ子政策」の影響で少子高齢化が指摘されていたが、0〜14歳は2億5338万人で、前回の16.6%より1ポイントあまり増加。「子どもの占める比重は回復傾向にある」と政策の成果を強調した。
今回の調査結果は4月中に公表される予定だったが、ずれ込んでいた。フィナンシャルタイムズが事前に「50年ぶりに人口減少」と報じていて、統計当局は4月末に「増加した」とだけ先行して発表するなど、火消しとみられる動きもあった。