「誰もが同じように行動し、考え、見ようと奮闘する世界では、異なることは本当に誇りを持てることなのです」――。
環境活動家のグレタ・トゥーンベリさんが、世界自閉症啓発デー(4月2日)に合わせてSNSでメッセージを投稿。偏見などにより自閉症と診断されず、必要な支援を受けられない人たちが多くいると訴えました。
トゥーンベリさんは、自身も自閉症の一種であるアスペルガー症候群であることを公表しています。
トゥーンベリさんは、12歳でアスペルガー症候群と診断された際、自閉症の「ステレオタイプ」に合致しないため周囲がショックの反応を示したと明かしました。
「適切な環境のもとでは、それは真の贈り物になり、あなたや社会が恩恵を受けるものに変わり得るのです」
「誰もが同じように行動し、考え、見ようと奮闘する世界では、異なることは本当に誇りを持てることなのです」
トゥーンベリさんは、人と違うことは「贈り物」だとして、アスペルガー症候群であることを「とても誇りに思っている」とつづりました。
トゥーンベリさんが投稿した一連のツイートの全訳は以下の通り。
◇ ◇
今日は#AutismAwarenessDay(世界自閉症啓発デー)。12歳の時に、私は自閉症の一種であるアスペルガーと診断されました。その時、私はそれが何を意味するのかわかりませんでした。
私や父母が、私が自閉症であると他の人に伝えると、その人たちはいつもショックを受ける反応を示しました。私が、自閉症の人々のステレオタイプに適合しなかったからです。
今、非常に多くの人(特に女の子)が、自閉症と診断されていないままです。その理由は多くの場合、意識の欠如、偏見によってであり、そして多くの人がまだ自閉症を「病気」あるいはあなたを拘束する何かと見なしている、という事実があるためです。
より多くの人が自閉症などと診断され始めているのは、診断に「インフレーション」があるからではありません。人々の意識が高まり、多くの非常に敏感な人たちが現代社会でストレスにさらされ、アスペルガー症候群の疑いがあると分かるためです。
ほとんど全ての場所で、自閉症の人々に必要なサポートを提供するための非常に限られた社会的資源があります。これらの調整がなければ、自閉症は障害に変わる可能性があります。ですが適切な環境のもとでは、それは真の贈り物になり、あなたや社会が恩恵を受けるものに変わり得るのです。
残念ですが、いま現在の意識のレベルはとても低いです。非常にたくさんの人が診断されないままで、そのために必要な支援を受けられず、何かがおかしいと信じ続けて一生を過ごす恐れがあります。
だから、一緒に意識を広めましょう。そうすることで文字通り、命を救うことができます。自閉症は病気ではありません。それはあなたが「持っている」ものでもありません。ワクチンやダイエットなどによって「引き起こされる」ようなものでも決してありません。
それは単に、あなたが他のみんなと少し違うことを意味します。そして、誰もが同じように行動し、考え、見ようと奮闘する世界では、異なることは本当に誇りを持てることなのです。
だから私は自閉症であることを、とても誇りに思っています。