韓国発のボーイズグループBTSが3月30日、アジア系の人々へのヘイトクライムに対し、声明を発表した。自分たちの差別体験を明かし、「人種差別に反対します。暴力を強く非難します」としている。
BTSの公式Twitterで「#StopAsianHate」「#StopAAPIHate」(AAPI=アジア・太平洋諸国系のアメリカ人)のハッシュタグを 付け、韓国語と英語の声明を画像で掲載。
英語の声明では犠牲者に哀悼の意を表し、「理由もなく罵声を浴びせられたり、容姿を馬鹿にされたこともありました」など、アジア人として差別を受けた経験を綴った。「無力感を与え、自尊心を削ぐのに十分でした」と振り返っている。
現在起きているヘイトクライムはアジア人としてのアイデンティティと切り離すことはできないとし、どういったメッセージを出すか議論してきたという。
「人種差別に反対します。暴力を強く非難します。あなたも、私も、私たちも、尊重されるべき権利を持っています。私たちは共に立ち上がります」と、力強い言葉で表明している。
アメリカではアジア系へのヘイトクライムが増加しており、企業や著名人も参加し抗議活動が広がっている。
この投稿は1時間足らずで40万件以上リツイートされており、反響が広がっている。
<BTSの英語声明全訳>
大切な人を亡くされた方々に、心から哀悼の意を表します。私たちは悲しみと怒りを感じています。
アジア人として差別を受けた時のことが思い出されます。理由もなく罵声を浴びせられたり、容姿を馬鹿にされたこともありました。なぜアジア人が英語で話すのかと聞かれたこともありました。
そうした理由で憎しみや暴力の対象になることの辛さは、言葉にできません。私たちの経験は、この数週間に起きた出来事に比べれば取るに足らないものです。しかし、これらの経験は、私たちに無力感を与え、自尊心を削ぐのに十分でした。
今起きていることは、私たちのアジア人としてのアイデンティティと切り離すことはできません。この問題を慎重に議論し、どのようにメッセージを伝えるべきかを深く考えました。
しかし、私たちが伝えるべきことは明確です。
人種差別に反対します。暴力を強く非難します。あなたも、私も、私たちも、尊重されるべき権利を持っています。私たちは共に立ち上がります。