名作映画『戦場のメリークリスマス』(1983年公開)の修復版の上映を前に、新宿武蔵野館で展示されていた当時の海外版ポスターが、3月15日に盗まれた。
同作の公式Twitterが被害を報告。配給会社は3月16日、ハフポスト日本版の取材に「どうか無傷で戻して」と呼びかけている。
盗まれたのは、同作の英語版ポスター。配給会社アンプラグドへの取材によると、大島渚プロダクションが1点だけ所有している、初公開当時に海外で使用されていた貴重な実物という。
同作の4K修復版が4月16日から新宿武蔵野館で上映されるのを前に、国内外で使用された当時のポスターやチラシ、写真などを展示していた。
3月15日午前の営業時間中、海外版ポスターがなくなっているのに、映画館スタッフが気づいたという。ポスターは額縁に入れてネジで止め、入口や劇場と同じフロアに展示されていた。
盗難被害を受けて、配給会社は防犯カメラの映像を確認し、警視庁に被害届を提出する予定。
他の展示品は一旦取り下げ、レプリカを作成・差し替えて、展示することを検討しているという。
ツイートで「観覧を楽しみにされていた皆様には、ご迷惑をおかけすることになり大変申し訳ありません」とつづっている。
配給会社の担当者はハフポスト日本版の取材に「貴重な現物だったので、展示のことを知っていて、狙われたのではないか」と落胆する。
盗んだ本人に向けて「私たちの投稿を見ているかもしれない。もし本人が見ていたら、どうか無傷で劇場や弊社に返して欲しい」と訴えかけた。
新宿武蔵野館などで4月16日から『戦場のメリークリスマス 4K修復版』が、4月30日から『愛のコリーダ 修復版』がそれぞれ上映される。