みなさんは「就活」に対して、どんなイメージがあるだろうか?
大変そう? しんどそう…?
就活は楽しんだもん勝ちだよ! という意見があるけど、実際はどうなんだろう。
私は、大学2年生の時から現在に至るまで一年以上、就活について人一倍意識して活動してきた。
今回の記事では、私がTwitter就活を始めることになったきっかけや、就活生から見た就活の現状をリアルに綴りたいと思う。
就活が怖い、からインターンしなきゃ
大学受験がひと段落。晴れて華の大学生活!…私はそうはならなかった。
「就職活動、大丈夫かな」
大学生になると同時に、将来に対する漠然とした不安が私を襲ってきたのだ。
私は大学の学費のために奨学金を借りており、将来自分で返すことになっている。そのため、奨学金を払うことができる安定した職業に就かなければならない。
...となると、悠長な大学生活は送っていられない。就活が怖い。だから何かしなきゃ。
そんな漠然とした“焦り”が入学当初から私を駆り立てていた。当時は授業も毎日あったので、一学期に一つ資格を受験することを目標に、世界遺産検定、秘書検定、中国語検定…と取得した。
それでも私の不安は拭いきれなかった。そんなある日、ふとSNSで“インターンシップ”の広告が目に留まった。就活に何か有利になるのではと思ってインターンを探すことに。それ以来、学生団体の運営やブランディング会社の長期インターンなどを経験してきた。
当時は、周りから「意識高いね。」とよく言われたりした。自分はただ単に焦っていただけかもしれないけど、その選択肢を選ばなければいけないと思っていたし、逆になんでみんなが余裕そうなのかが不思議なくらいだった。
大学の格差について
なんでそんなに焦っていたのか(今でも焦っているかもしれない)。
大学の格差が関係しているんだと思う。
私の高校はいわゆる進学校で、有名大学に行く同級生が多い。高校3年生の終わりにもなると、だいたい進路も決まっている。
「どこの大学行くの?」
そう聞かれたとき、私が大学名を答えると、悲しいことにとても反応が悪かった。
まるで、なんでそんな大学に行くの、とでもいうように。
悔しかった…。
オープンキャンパスへ行ったりして納得してこの大学に入ったのに、なぜ他人からそんな目を向けられないといけないのか。
カリキュラムを気に入っているし、何より奨学金を給付してくれた。
それは決して裕福とはいえない私の家にとっては非常にありがたいことで、大学にはとても感謝している(現在、給付型、貸与型両方の奨学金で大学に通っている)。
でも、反論したところで良さをわかってはもらえないだろうし、説得力もない。
そんなことが続くたびに、私の中の心のモヤモヤはたまっていった。
「私が発信して、大学の評判を少しでも高めたい」
いつの間にか、そう思う気持ちが強くなっている自分に気がついた。
経済的に余裕がない家庭で育った私は、経済格差が学歴格差につながっていると感じている。そして、この経済的格差に由来する学歴格差が、就活での格差にもつながっている部分があると思う。
だからこそ、就活の本質を改めて考えることができるような取り組みを始めたいなと考えるようになった。
Twitter就活を広めてみよう
就活を変えたい…そう思っても、大学2年生の私はどこにでもいる普通の大学生だった。
それまでSNSで公に発信をしたことは一切なかった。でも、費用がかからない、かつ影響力があるのはSNS。文章なら手軽に始められると思い、Twitterを始めることにした。
そのころ、「Twitter転職」というハッシュタグが流行っていたのを見かけた。
転職がTwitterで出来るなら、就活も出来るのでは?と思い立ったのがTwitter就活のきっかけだ。
Twitter就活は短い面接、定型文のESでは伝わらない自分自身の個性を伝える場として使えると思う。つまり、Twitter=ES。Twitterを見ればその人の性格や価値観が理解できるのではないだろうか。もちろん様々なリスクはあるけれど…。
自分自身の個性を表現したい。本来であれば、就活ってそういうものでは?
スーツを着て、定型文で表現して。そんな就活スタイルでは個性は見えるのだろうか。
就活の悩みは尽きない
1年以上発信を続けてきたおかげで、Twitter就活の概念は少しずつ定着してきたと思う。
でも、自分自身の就活を振り返ってみると、実際そう上手くはいかない(現在、就職活動中)。Twitter就活に賛同している企業の方が少ないというのもある。
そしてTwitter就活のデメリットとして思っていること。
それは、他の就活生の現状が余計に知れてしまうことだ。
「内定ゲットした!」「おめでとう」とTwitterに書くことは喜ばしいことだけど、まだ就活をしている人にとってはあまり精神的に良くないものだ。
また、Twitter就活の概念を広めると活動しておきながら中途半端になっていることももどかしい。「就活どう?」「かこさんなら、就活余裕でしょ。」と、何の悪気もなく言われることがしばしばある。
就活は自分と向き合う時間。楽しもうと思っていたけれど、焦りや葛藤、周りからの期待に応えようとして落ち込んだり。就活って大変だな…っていうのが正直なところだ。
でも、Twitter就活のおかげでいいこともあった。2020年の12月には、ロバート・キャンベルさん、辻愛沙子さんらと一緒に「ハフライブ」に出演するという貴重な経験をさせてもらった。
自分にとって大きな原動力になっただけでなく、友達や親にも、この活動を知ってもらえる機会になったと思う。
最後に、Twitter就活の活動を通して、今まで変化がなかった就活の本質について、企業や学生、そして社会が改めて考えるきっかけになることを心から願いたい。
そして、無事に就職活動が終わりますように。