「障害」という表記をめぐる検討会、どうなった?「碍」の常用漢字化は見送り

文化庁によると、「障碍」と「障害」は、明治以降の一般社会でほぼ同じ意味で使われていた。
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東京・虎ノ門の文化庁が入る建物=2020年12月19日
朝日新聞社

「碍」常用漢字化は見送り 「障害」表記めぐり文化審

 「障害」という表記に代えて使われる「障碍(しょうがい)」の「碍」の一文字を、常用漢字表に追加するかどうかを検討していた文化審議会国語分科会の国語課題小委員会は26日、「直ちに追加することはしない」との見解をまとめた。追加が必要なほどには、社会で頻繁に使われていないことなどを理由に挙げた。

 文化庁によると、「障碍」と「障害」は、明治以降の一般社会でほぼ同じ意味で使われていた。だが、戦後の当用漢字表やその後の常用漢字表に「害」の字のみが入るなどして、「障碍」という表記は少なくなっていったという。

 政府は常用漢字表にもとづき、法律などで原則として「障害」と表記している。障害者団体などからは、否定的な意味がある「害」を含まない「障碍」がふさわしいとの声もあり、兵庫県宝塚市は2019年から法律用語などを除き「障碍」を使っている。

(朝日新聞デジタル 2021年02月27日 11時15分)

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