「脇役を演じたい男性俳優はほとんどいない」オリヴィア・ワイルド監督、ハリウッドの男女格差を指摘

女性が主演の作品に出演するハリー・スタイルズの「後ろに下がることができる能力」を称賛。
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オリヴィア・ワイルド(左)、ハリー・スタイルズ(右)
Getty Images

シンガー、俳優として活躍するハリー・スタイルズが、出演作の監督を務めるオリヴィア・ワイルドから絶賛されている。

ワイルドは、自身のインスタグラムを更新し、「あまり知られていない事実」として、「女性が主役の映画で脇役を演じたいと思う男性俳優はほとんどいない」と指摘。

そんな中、ワイルドの監督作品で脇役を演じたスタイルズを「彼は謙虚さと優しさを持って撮影に参加し、その才能と温かさ、そして、後ろに下がることができる能力で、私たちを毎日感心させた」と称賛した。 

ワイルドが監督する最新映画『Don’t Worry Darling』は、フローレンス・ピューが主演を務め、クリス・パインやジェンマ・チャン、スタイルズなどが出演。スタイルズとワイルドは1月、本作を通して出会い交際中だと報じられていた

ワイルドは、撮影終了を祝い、キャストやスタッフたちへの感謝の言葉を綴った。スタイルズについて言及する投稿の中で、ハリウッドの男女格差について厳しく指摘した。

「あまり知られていない事実:女性が主役の映画で脇役を演じたいと思う男性俳優はほとんどいない。

この業界は、そういう役を引き受けることで、男性俳優たちの『パワー』が下がると信じ込ませている。これは、女性の物語を描いた映画の資金繰りが難しい理由の一つでもある。

冗談抜きに、女性がスポットライトを浴びることがどんな価値を持つのか理解している男性俳優を見つけるのは、ものすごーーーく難しい」

そして「私たちのジャックを演じたハリー・スタイルズについて」として、こう続けた。

「ハリーは、才能あふれたフローレンスが主役として脚光を浴びることを歓迎し、それを楽しみながら、あらゆるシーンで繊細な人間性を吹き込みました。

彼がこの映画にどうしても参加しなければならないという理由はなかったけれど、謙虚さと優しさを持って撮影に参加し、その才能と温かさ、そして、後ろに下がることができる能力で、私たちを毎日感心させた」

 

『ワンダーウーマン』の監督も過去に指摘

ハリウッドでは、男女の賃金格差や、女性監督の割合が低いことなどのジェンダー不平等が長年問題視されている。

ワイルドが指摘する、「女性が主役の映画で脇役を演じたいと思う男性俳優はほとんどいない」という状況は、女性のヒーロー映画『ワンダーウーマン』のパティ・ジェンキンス監督も同様に語っている。

『ワンダーウーマン』には、『Don’t Worry Darling』にも出演するクリス・パインが、ガル・ガドット演じるワンダーウーマンのパートナーとして登場し、彼女をサポートする。SYFY WIREによると、ジェンキンス監督は、女性主人公の作品で脇役の仕事を断る男性俳優も多い中で、パインは快く引き受けてくれたと明かしている。