何かと「暑い」というイメージを持たれがちなアメリカ・テキサス州が、寒さで非常事態に陥っている。
2月11日ごろから寒波が襲いかかり、一部では、アメリカ最北部のアラスカ州よりも厳しい寒さに見舞われているのだ。
地元テレビ局の記者は2月15日、華氏18度(摂氏マイナス7.7度)のアラスカ州に対して、テキサス州中心部が華氏15度(摂氏マイナス9.4度)とより寒い様子を描いたイラストを投稿。凍える絵文字マークを添えて「ぶるるるる!!!」と震え上がっている。
アメリカ国立気象局テキサス州エリアの公式Twitterが、その投稿を引用しながら「テキサス中部のみなさん、あなたたちの街がアラスカよりも寒くなるなんて、考えたことある?」と自嘲気味につぶやいている。
CBSニュースも2月14日、テキサス州で初めて、254の郡すべてで大雪注意警報が出たほか、テキサス州のダラスの気温は、アラスカ州のアンカレッジよりもすでに低くなっていると報じていた。
こうした事態を受けて、グレッグ・アボット州知事は2月12日、全254郡に災害宣言を発出。
州民に対して、道路から離れる、省エネを心がける、発電機やグリルを外に出す、オーブンやレンジで暖をとるのを避けることなどを呼びかけている。
バイデン政権も14日、テキサス州における非常事態宣言の発出を承認。連邦政府によるテキサス州への支援を命じた。
CNNによると、大雪に見舞われたテキサス州ダラスとフォートワースエリアでは2月11日、道路が凍結し、130台を超える車が巻き込まれる事故が発生。少なくとも9人が死亡したという。
アメリカ国立気象局が投稿した写真では、2月15日現在も道路の一面が雪に覆われ、視界が悪い様子が見て取れる。
Twitter上では、雪に覆われた現地の写真が多数投稿され、見慣れない景色に驚いている様子だった。