農場から脱走した牛の群れが一瞬の自由を謳歌し、高速道路を通って交通を妨害する騒ぎがあった。
牛たちは生後10か月で、アメリカ・インディアナ州の農場から抜け出した。
現地の保安官デレク・アレン氏は、現地メディアのSouth Bend Tribuneに、「牛たちがただ歩いているだけでなく、全速力で疾走していたことに注意することが極めて重要です」と語った。
2月6日午後、息子とドライブをしていた女性は、牛の大群が自分たちの車を追い越していく光景をビデオで捉えた。
女性はSouth Bend Tribuneのインタビューに、「一瞬の楽しい瞬間でした」と話した。牛たちは温厚で、「車を路肩に寄せ、牛の通行を妨げない限り」危険なことはなかったという。
「ミッションがあった」
農場主のリック・ウェルシュさんは、牛たちが数マイルにわたり集団で走っていたため、この光景は珍しいとThe Farmer’s Exchangeに語った。「このような状況では通常、牛たちは散らばってばらばらの方向に進みます」
ウェルシュさんは「牛たちにはミッションがあった」と話した。
しかし、そのミッションは永遠に達成されないかもしれない。
アレン氏は、警察官や消防士、通行人とともに、反抗する若い牛たちを囲い込み、ウェルシュさんの農場に連れ戻した。牛たちは乳牛用として飼育されている。
ウェルシュさんは、何者かがいたずらをして門を開いたため牛が出て行ったのではないかと疑ったが、確実なことは分からなかった。
自由の道歩む牛、過去にも
大群の脱走を促したものが何であっても、牛たちは自分の道を歩もうとしたことで話題を呼んだ世界中の他の牛たちの足跡をたどることになった。
2018年には、ポーランドの食肉処理場行きのトラックに連れて行かれたメスの牛が脱走。金属のフェンスを破り、農場の労働者に大けがを負わせた後、島まで泳いでわたり何週間も捕獲から免れた。ついに捕らえられた後、牛はストレスのため死んでしまった。
翌年の2019年、ベッツィという名の牛がロデオから脱出し、アラスカの森に姿を消した。それ以来、アウトドアの愛好家たちの間で、森の中で不思議な牛の目撃情報が定期的に報告された。ベッツィは「暗闇の中の幽霊」とのあだ名を獲得した。
この記事はハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。