iPhoneのヘルスケアアプリ、「過失致死事件」の証拠の1つに。一体どうやって?

家政婦ならぬ「iPhoneは見た!」
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Engadget 日本版

iPhoneのヘルスケアアプリに残っていた18歩の記録が、妻を過失致死させたとの容疑を掛けられた男性が懲役16年の有罪判決を下される証拠の1つとして採用されたと報じられています。

米アラバマ州の現地メディアによると、2018年1月早朝にキャスリーン・ウェストさんは自宅の外で死亡しているのが発見されました。夫のジェフ・ウェストは夫婦で夜に深酒をした後に眠りに落ち、妻は意識不明になって滑って倒れたに違いないと主張。事実、キャスリーンさんの横には酒ビンとiPhoneが落ちていました。

キャスリーンさんはただの主婦ではなく、TwitterやInstagramなどのSNSに自らのエロティックな写真を公開し、見た人を有料アダルトサイトに誘導していたとのこと。ジェフはそうした行いや飲酒にも反対していたと伝えられています。

検察側の主張では、ウェスト夫婦はその夜に飲みながら言い争いをしており、うんざりした夫が妻のiPhoneをつかんで玄関から外に投げ出した。それを取りに行った妻を夫のジェフが酒ビンで頭を殴りつけたとの推測が述べられています。実際にジェフの指紋が酒ビンの底から検出されてもいます。

ジェフは一貫して無実を主張していますが、その根拠の1つが当日の夜は午後10時半頃に眠りに落ち、翌朝5時過ぎに自宅の外で警察車両の音で目が覚めたということ。妻が倒れて発見されるまではずっと眠っていたというわけです。

しかしiPhoneのヘルスケアアプリは、その日の11時3分から11時10分まで18の歩数が記録されていました。この時刻がちょうど、妻のiPhoneヘルスアプリが彼女の動きを記録していた最後の時間と一致していたと伝えられています。

ただしiPhoneのデータは有罪判決の理由の一部に過ぎません。裁判で専門家は、キャスリーンさんの頭部の負傷が地面に落ちてできる可能性は高くないと証言し、ほぼ確実に現場で見つかった酒ビンで引き起こされたと見られていました。またジェフが訓練を受けた犯罪現場の捜査官だった(現場の細工ができる能力を持つ)経歴も報じられています。

家政婦ならぬ「iPhoneは見た!」といったところですが、今後より注意深い真犯人は犯行のさいにiPhoneを身につけないよう心がけるのかもしれません。

Source:AL.com

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