森喜朗会長が辞任の方向で調整、複数メディアが報じる

「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」と女性蔑視発言をした森喜朗会長。辞任の方向で調整に入ったと報じられています。
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森喜朗会長
Kim Kyung Hoon / Reuters

「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」と発言した東京オリンピック・パラリンピック組織委員会・森喜朗会長の進退をめぐり、厳しい見方が寄せられている。北國新聞FNNプライムニュースなど複数メディアは2月11日、会長が辞任する方向で調整に入ったと報じた。

 

謝罪会見では辞任否定、これまでの経緯は

森氏は発言の翌日(2月4日)に開いた謝罪会見で、進退について「辞任するという考えはありません」と話し、職を辞する考えは否定していた。

ハフポスト日本版からの「みんな怒っている。その声をどう受け止めるのか」という質問に対しては、「謙虚に受け止めています。だから撤回をさせていだただくと言っているんです」と回答。

しかし、会見では自身の発言の何が問題だったのか詳しく言及せず、記者に「逆ギレ」するかのような態度を見せ、さらに夜に出演した番組では、「撤回したほうが早い(から謝罪した)」と発言。

会見後も多くの批判が寄せられた。

 

IOCが厳しく断じる声明

当初、森氏の進退をめぐっては、日本政府や与党内から踏み込んだ発言は少なかった。

菅首相は4日の衆議院予算委員会で、「あってはならない発言だと思っています」としつつも、進退については「スポーツ分野においても女性の社会参画は大事である、このことは揺るぎがないこと」述べるにとどめた

IOCも当初、謝罪会見を受けて「この問題は終了と考えている」とコメントし、幕引きを図っていた。しかしその後、9日にIOCが声明を発表。森会長の発言を「間違いなく不適切(absolutely inappropriate)」と厳しく断じ、「東京2020組織委員会も森会長のコメントは不適切だと認識していて、ジェンダー平等へのコミットメントを再確認している」とコメントした。 

 

12日に会見、進退を発表か

組織委は、12日に評議員、理事、監事のメンバーが集まる合同懇談会を開催する予定。夕方には記者会見も開き、森会長の進退について発表があるとみられる。