池袋暴走事故、遺族が賠償を求める民事訴訟。「私の前で真実を述べてほしい」と意見陳述

遺族の代理人弁護士によると、元院長側は賠償責任を大筋で認めているというが、慰謝料の金額については争う姿勢。
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原告の松永拓也さん(写真は2020年12月撮影)
Rio Hamada / Huffpost Japan

東京・池袋で車の暴走により母子2人を失った遺族が、運転していた旧通産省工業技術院の元院長、飯塚幸三被告=自動車運転処罰法違反(過失致死傷)罪で公判中=らに損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が2月9日、東京地裁であった。

原告側の代理人弁護士によると、飯塚被告側は請求の棄却を求めたが、被害者救済のため早期の和解による解決を希望するといった趣旨のことを答弁書で述べているという。

賠償責任を大筋で認めているというが、慰謝料の金額については争う姿勢。また、刑事裁判で検察官が主張するブレーキペダルとアクセルペダルの踏み間違えについては、認否を留保しているという。

この日の法廷で、原告のひとり松永拓也さんが意見陳述。「私は加害者本人に直接聞きたいことがたくさんあります。そして私の前で、自身の口から真実を述べてもらい、真実を明らかにしてほしいと思っています」と述べた。

現在、飯塚被告の刑事裁判が進行中。コロナ禍や無罪主張のため長期化する可能性を見越して、松永さんらはこの民事訴訟を起こした。