同じミスを繰り返す人に、思わず言ってしまうあの言葉...。
「前にも言ったけど」は、自粛しますーー。
料理中の夫を注意した際のエピソードを描いた、ある女性の漫画がSNS上で話題になっている。
作者はまぼさん(@yoitan_diary)。夫が久々に夕飯を作ったときの一場面を描いた。
まぼさんは「いい大人なんだから失敗も成功も本人に任せよう」と考えるも、「いやしかし気になる…大丈夫かな?古い食材から使ってね…?」と、ついつい夫の一つ一つの動作をうかがってしまう。
夫がしいたけを水洗いしたことに気づいたまぼさん。
まぼさん「あ...もしかして しいたけ水洗いした??」
夫「え?したよ」
呆れた様子で「前も言ったけどキノコ類は水洗いしないんだよ」と夫を注意する。
指摘された夫は「うん わかった。ごめんね」と謝る。
しかし「あとさ」と続け、
「その『前も言ったけど』ってやつ 一生言わないで」とまぼさんに伝える。
まぼさんは漫画をTwitterで投稿する際、
<「前から思ってたんだけど」「前も言ったと思うんだけど」は誰も得しない枕詞ですね。自粛します>と書き込んだ。
まぼさんは、夫から「一生言わないで」と言われた時の気持ちを、「キノコを水洗いするなんて大したことじゃない、何回でも教えればいいことを確かにちょっと意地悪な気持ちで言ってしまった」と振り返る。「仕事の場では使わないのに、家庭だとつい使ってしまうなと気づきました」
「自戒しよう」「言われると悲しくなる」
この漫画への反響が広がり、さまざまなコメントが寄せられた。
「つい言いたくなる時あるよね…自戒しよう」
「娘に言ってしまった、反省」
など、言う側として我が身を振り返る人も多い。
一方で、『前にも言ったと思うんだけど』と言われたことのある人からは
「言われると悲しくなる」
「言われた方はものすごく傷つく。何度も言わせてごめんという、いたたまれない気持ちになるのです…」
といった声も上がっている。
「『前にも言ったと思うんだけど、とても優しいね』とか、ほめ言葉の前につけて言えば、良い言葉がより強調されて良いと思う」という前向きなアイデアもあった。
双方の歩み寄りも大事
ただ、何度注意しても相手が覚えていなかったり、同じミスを繰り返していたりすると、頭では分かっていても気持ちを抑えることは簡単ではない。Twitterでは
「仕事で同じことを何回も、ゼロから聞かれる」
「何度も同じこと言わせないでほしい」
「どうでもいいことには使わないけど、本当に気にしてほしいことの場合はきつめに使う」
などの意見もある。
「前も伝えていたら繰り返しで申し訳ないのだけれど」など、相手が気を悪くしないような代替の枕詞を勧めるコメントもあった。
まぼさんは「キノコの水洗いに関しては正直、何度でも伝えればいいと思うのですが」と前置きした上で、「大切なことや大きなミスにつながるようなことであれば、1回で覚えられるようにする努力、1回で覚えてもらうように伝える努力という、双方の歩み寄りが必要と感じました」と話している。
(國崎万智@machiruda0702/ハフポスト日本版)