21歳の体操選手、黒人アーティストの曲にあわせた演技に拍手喝采。Black Lives Matterに影響を受け

カリフォルニア大学のニア・デニス選手。ケンドリック・ラマーなど黒人のアーティストの楽曲を使用し、ゆかの演技を披露した。過去にはビヨンセの曲も。
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ニア・デニス選手(2021年1月23日撮影)
Getty Images

カリフォルニア大学ロサンゼルス校に所属する体操選手ニア・デニスのゆかの演技に注目が集まっている。

体操競技において、女子のゆか演技は音楽にあわせて行われる。デニス選手の演技の楽曲は、人気ラッパーであるケンドリック・ラマーの「HUMBLE.」から始まり、ミッシー・エリオット、ソウルジャ・ボーイ、2PACなど、黒人アーティストによる音楽をミックスして使用されていたのだ。

デニス選手の演技は10点満点中9.950点という高得点を獲得。アリゾナ州立大学戦で、カリフォルニア大学ロサンゼルス校に勝利をもたらした。

 

USA Gymnasticsによると、デニス選手は1999年2月23日生まれの21歳。全米大学体育協会が主催する大会で、2018年に優勝、2019年に銅メダルを獲得している期待の選手だ。

動画からは、デニス選手の演技に対し歓声があがり、また仲間の選手が一緒に踊っている様子などが伝わってくる。同大学が1月26日にこの動画をTwitterに投稿すると、6万以上のいいねがついている(1月27日時点)。

デニス選手は、試合後に自身のインスタグラムを更新し、「私はカルチャーのためにしなければならなかったのです」と、黒人の拳の絵文字とともにコメントした。

実はデニス選手とその選曲が称賛されたのは、今回が初めてではない。デニス選手は、2020年にもビヨンセのヒット曲を選曲し話題に。その後、人気トーク番組『エレンの部屋』に出演するなど注目を集めていた。

Black Lives Matterに影響受け

デニス選手は、現地メディアThe Lilyのインタビューに対し、黒人アーティストの楽曲にあわせた演技は「Black Lives Matter」運動に影響を受けて行ったことだと明かした。

「彼らはブラックカルチャーに大きな影響を与えましたし、私も多大な影響を受けています。だから私は彼らの功績を祝福し、最高の時間を過ごしました」

デニス選手は、生まれ故郷であるオハイオで体操を習っていた時、「黒人の選手は2~3人しかいなかった」とし「いつも白人の体操選手に囲まれてきた」とその経験を語った。

 

 「あなたはスター」ミシェル・オバマさんなども称賛

この動画はSNSで拡散され、多くの著名人も反応した。

体操のオリンピックチャンピオンであるシモーネ・バイルズさんは、「ニア・デニス、なんて素敵な女の子だろう。見ていてとてもワクワクした! よくやった!」と、バラク・オバマ元大統領の妻ミシェル・オバマさんは「とてもパワフル。あなたはスターです」と、Twitterで称賛のコメントを送った。

この記事はハフポストUS版の記事をもとに、編集・加筆しています。