議長が「黒いドレス」で伝えたこと。トランプ氏に2度の弾劾訴追、「同じ服」で現れた

2019年、ナンシー・ペロシ下院議長が1度目の弾劾訴追の決議で付けていた金色のブローチは、下院の立法権を象徴するメイスを模して作られたものだ。
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議会でのナンシー・ペロシ下院議長(2021年1月13日撮影)
AFP via Getty Images

アメリカでドナルド・トランプ氏の支持者が連邦議会議事堂を襲撃した事件をめぐり、連邦議会の下院は1月13日、トランプ氏に対し弾劾訴追する決議案を可決した。

トランプ氏はアメリカ史上初、任期中に2度の弾劾訴追を受けた大統領になった。

議会で民主党のナンシー・ペロシ下院議長が着ていた服に注目が集まっている。トランプ氏が2019年12月に1度目の弾劾訴追を受けた時と同じ、黒いドレスを着用していたのだ。これは単なる偶然ではなく、「ファッションステートメント」だろう。

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議会でのナンシー・ペロシ下院議長( 2019年12月18日撮影)
REUTERS

2019年12月、下院はトランプ氏を権力乱用と議会妨害で弾劾訴追した。

ペロシ議長は、2019年当時と今回、トランプ氏の弾劾を議論する場で同じ服を着用した。2019年に胸に付けていたブローチは今回は見当たらず、マスクを付けていた。

金色のブローチは、下院の立法権を象徴するメイスを模して作られたもの。メイスとは杖状のもので、かつては武器などとして使われており、権威の象徴でもある。

当時のVoxの報道によると、下院にそびえるメイスは、長い歴史のなかで議会の秩序を回復するために使用されてきたという。 アメリカ政府の最も古いシンボルの一つとも言われている。

2度目の弾劾の際は、ペロシ議長は新型コロナウイルスの感染拡大の予防のためマスクを着用。マスクは防止対策のほかに、新型コロナに苦しむアメリカの状況や、マスク着用を拒否することが多かったトランプ氏のことも象徴しているとも解釈できる。

ペロシ議長は議会でトランプ氏について、「我々の愛する国にとって明白かつ現存の危険だ」とし、決議案に賛成の意見を述べた。

 

この記事はハフポストUS版を編集・翻訳しています。