新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、東京都病院協会は公式サイトで「現在、東京都では医療崩壊直前です」という緊急メッセージを発表した。
12月17日に開かれた東京都の新型コロナウイルスのモニタリング会議では、医療提供体制の状況について4段階中、深刻度が最も高い赤の「体制がひっ迫している」に引き上げている。
緊急メッセージでは、「現状のまま感染者が増え続け、東京都で1日1000人を超えるような事態になれば、適切な医療を受けられず死亡する人が出てくることが高い確率で予想されます」と警告している。
さらに、看護師をはじめとする医療従事者が、診療現場での疲労だけでなく、院内での集団感染を予防するために私生活でも10カ月以上の厳しい自粛を強いられている状況について「私権の制限に相当する状況」だと指摘。
「もちろんほとんどの看護師はGO TO キャンペーンは利用できる立場ではありません」と強調した。
医療崩壊を回避するには、「感染者数を短期間で激減させるしか方法はない」として、「緊急事態宣言やロックダウンに匹敵する極めて強力な対応を行うことが不可欠」と訴えている。
都病院協会は都内全641病院の56%に当たる357病院が会員となっている。会長は都医師会の猪口正孝副会長。
緊急メッセージの全文は以下の通り。
現在、東京都では医療崩壊直前です。
①現状のまま感染者が増え続け、東京都で1日1000人を超えるような事態になれば、適切な医療を受けられず死亡する人が出てくることが高い確率で予想されます。
②医療従事者、特に看護師が疲弊しきってきています。診療の現場での疲労に加え、感染を外部から持ち込むことによる病院内での集団感染を予防するため、10ヶ月以上の長期にわたり私生活を強く規制されています。
私権の制限に相当する状況です。もちろんほとんどの看護師はGO TO キャンペーンは利用できる立場ではありません。
①、②を回避するためには感染者数を短期間で激減させるしか方法はありません。それには、緊急事態宣言やロックダウンに匹敵する極めて強力な対応を行うことが不可欠です。