サッカーの名門・FCバルセロナのフォワードで、フランス代表のアントワーヌ・グリーズマン選手は12月11日、中国通信機器大手ファーウェイとのスポンサー契約を打ち切ると自身のSNSで発表した。
ファーウェイが顔認識技術を通じて、中国のウイグル族の監視に関与しているとの報道を受けたもの。中国共産党系のメディアは「レッテル貼り」「フランスにはこんなに進んでいるテクノロジー企業はない」などと反発を強めている。
■「否定するだけでなく」...届かぬ願い
グリーズマン選手は11日、自身のインスタグラムを更新し、ファーウェイとのスポンサー契約を終了させたと発表。理由には同社が顔認識技術を用いて、ウイグル族を検知する「アラート」の開発に関与しているとの報道があったことを挙げた。
この報道はビデオ監視に関する調査会社IPVMの報告を元にしたもの。顔認識技術で知られる「Megvii」と共同で、ウイグル族の人の顔を検知する技術を開発したとしている。この2社はともに、アメリカが事実上の禁輸対象とする「エンティティリスト」に入れられている。
グリーズマン選手は投稿のなかで、ファーウェイに対し「疑惑をただ否定するのではなく、大規模な抑圧を非難し、その影響力を人権を尊重するために行使してほしい」と求めた。AFPなどによると、ファーウェイはこの疑惑を否定している。
中国側では反発が強まっている。強気な言論で知られる共産党系紙・環球時報は契約解除について「偏執で馬鹿馬鹿しい」と批判する文章を掲載した。
このなかでグリーズマン選手を「純朴なために騙された人間、と見えてしまうだろう」と評論。新疆ウイグル自治区については「一体どこに西側国家の世論が描いたような様子が広がっているのか。現地のテロリズムは制圧され、経済は回復し、コロナ対策も(グリーズマン選手の出身の)フランスの何倍進んでいるかわかったものではない」とした。
さらに「ファーウェイは偉大な会社であり、このようなテクノロジーの先端を行く会社は今やフランスには一つも存在しない。ウイグルやファーウェイに問題があったとしても、グリーズマンが想像するようなものではない」と挑発した。