「私のように先入観から、特定の政党を否定している人は意外に多いのではないだろうか」ーー。
ある高校生が、各政党が掲げる政策について議論した授業を受けた感想を、新聞に投稿。紙面に掲載された内容を引用したツイートが拡散し、授業のやり方や執筆した高校生の考えに反響が広がっている。
政党名を隠してみたら…
投書が掲載されたのは、11月14日付の読売新聞朝刊の「教育・投書」面。「政党への偏見 自省」とのタイトルで、東京都内の高校生(17)が筆者だ。
投書では、政党名を伏せた上で、政党ごとの政策について学校の授業で議論をした自身の体験を紹介。筆者が「いいな」と思った政策を掲げているのが、実はあまり良い印象を持っていない政党だったことを知り、「知らず知らずのうちに、政党に対して、偏見を持っていた」と振り返った。
さらに、「私のように先入観から、特定の政党を否定している人は意外に多いのではないだろうか」と問いかける。
特にSNSで情報を集める場合は、自分と考えの近い人の意見や、関心のある情報だけを見ていることが多いこと、そうした考えの似通った情報だけが集まるSNSの「場」では、ストレスなく自分の意見を表現できることを述べている。
その上で、筆者は「異なる考えを最初から排除するのは、思考することを放棄しているとも言える。今一度、情報に対する自分の目の向け方を見直したい」と締めくくった。
「素晴らしいアイデア」の声。自分を省みる人も
この投書を紹介したツイートが拡散。
「イメージで(支持する)政党を決めない、というところが良い」
「先生のアイデアも素晴らしいし、気付いた生徒も素晴らしい」
「こんな授業が広まってほしい」
などのコメントが寄せられている。
一方で、投書で言及された「先入観で判断する」「ネットでは自分と考えの近い意見にばかり触れてしまう」傾向について、自らに置き換えて考える人もいた。
「私もつい見たいように見ちゃったりして。フラットに見るって難しいよね」
「自分も含めてですが、知らず知らずのうちに変なフィルターがかけられていることもあると思うので、とてもよい気づきになりました」
「気に入らないもののレッテル貼りはついついやってしまうから、気を付けないと駄目だね...」
といった声も上がっている。