ベランダに緑を敷き詰めるという前衛的な発想の結果、蚊が大量に発生してしまったマンションがネットで話題になっている。話題になった不動産プロジェクトを集めるTwitterのハッシュタグ「#クソ物件オブザイヤー」(全宅ツイ主催)で紹介されたためだ。
話題になったこのマンションは、一体どんな物件なのか?
■建設当初から微妙な反応
注目されているのは、四川省・成都にある30階建ての「七一城市森林花園」。
成都市の発表によると、市のプロジェクトの一環として2018年に建設された。「垂直森林」と銘打たれ、各部屋のベランダでブーゲンビリアや桜など計20種類以上の植物を栽培することで、自然環境の整った住まいを実現するという。
マンションの写真を見ると、ベランダから溢れんばかりの緑がのぞいていて印象的だ。一方で、建設当初からネットでは「部屋の日当たりが悪そう」「横を通ったけど暗い森のようだ」などとあまり評判は良くなかったようだ。
ネットユーザーの悪い予感は的中したようだ。AFP通信によると、ベランダから蚊が大量に発生したため、9月時点でおよそ10世帯を残して住民が引っ越してしまったという。
現在はどんな状況なのか。現地の不動産サイトを見てみると、部屋は売り切れとなっている。価格は1平方メートルあたり1万元(約15万5000円)から。46平方メートルのベランダがついた部屋(115平方メートル)の場合、単純計算で約1780万円程度だ。
この物件は、日本でもニュースで紹介されるなどして度々話題になっている。
今回はTwitterのハッシュタグ、「#クソ物件オブザイヤー」で「ほとんどラピュタ」とネットユーザーに取り上げられ再燃。「ぶっ飛んでる」「発想自体はいい」などと反響が相次いだ。