猫を飼っているなら、ユリ科植物は絶対に部屋に置かないでーー。
ある獣医師が猫の飼い主に警鐘を鳴らす、こんなツイートが話題になっている。獣医師はハフポスト日本版の取材に「室内にユリ科植物がなければ、猫が誤って食べてしまうこともありません。置かないことが一番です」と呼びかけている。
話題になったのは、獣医にゃんとすさん(@nyantostos)さんのツイート。
<猫を飼っているなら絶対にユリ科植物はお部屋に置かないでください。猫にとってユリ科植物は猛毒で、花びら1枚食べたり、花瓶の水を飲むだけで死に至ることがあります。ユリ中毒は発症してしまうと効果のある治療法はありません。>
投稿は拡散し、6万件の「いいね」がついた。にゃんとすさんは、この投稿に次のように続けた。
<ユリ科植物以外にも700種類以上の植物が猫にとって毒だと言われています。これは猫が肉食に適応していく中で、肝臓の解毒経路であるグルクロン酸抱合を失ったからではと考えられています。厳密にどの植物が危険で、または安全かきっちり証明されているわけではないので、植物はおかない方が無難です。>
投稿を見た人たちからは「猫を飼っていないけど、花を贈るのが好きなので知ることができてよかった」「大切な猫がいるのに知らなかった、気を付ける」など多くの反響が寄せられている。
どんなときに発症するのか?にゃんとすさんによると、花びらや葉をかじる、花瓶の水をなめるほか、体についた花粉をなめることでもユリ中毒になることがあるという。
「ユリ中毒」、症状は?
ユリ科の植物を口にしたとき、猫にどんな症状が出るのか?
「ユリ中毒は、腎臓が破壊されることでさまざまな症状が出ます。誤食後の数時間は嘔吐やよだれ、元気消失などの症状が現れ、この間も腎臓はどんどん破壊されます。数日後にはおしっこが全くつくれない状態になってしまい、最悪の場合死に至ります」(にゃんとすさん)
環境省もガイドラインで、「観葉植物の中には、犬や猫に嘔吐、心臓麻痺、痙攣(けいれん)など中毒を起こすものが多くある」として、観葉植物の誤食を招かないよう注意を呼びかけている。
【訂正】2020年10年18日19:00
記事中で挙げていたユリ科植物の具体例に誤りがあったため、削除いたしました。