韓国で、児童に対する性犯罪の加害者が出所後、再び被害者宅の近くに住む予定であることが判明し、被害者に対する支援が呼び掛けられている。
ネットで呼び掛けられた引っ越し費用の募金では、開始わずか5日で1億ウォン(約900万円)が集まった。募金を行う韓国暴力虐待予防協会は9月28日、募金には1991人が参加したと明かした。
加害者は2008年、当時8歳の女児を拉致し性的暴行を加えたという罪で起訴された。この時すでに前科18犯と報じられており、2008年の事件では懲役12年が言い渡された。
加害者は、刑期の終わる2020年12月に出所し、自宅に戻る予定となっている。しかし、京畿道安山市の自宅は被害者宅からわずか1kmしか離れていない。
被害者家族も経済的な理由で引っ越しができない状態だった。
地元の自治体も相談を受け、防犯カメラを増やすなどの対策を講じた。さらに、保護観察所も再犯防止のため、飲酒制限、児童保護施設接近禁止、外出制限など特別遵守事項を追加。4人の監督をつけている。しかし、加害者の居住地を制限できる法律や制度はなく、対応に苦慮していた。
そこで、被害者の心理的な治療を担当していた同協会のシン・ウィジン会長が「加害者との永久隔離を」と、引っ越し費用の肩代わりを呼び掛けた。
支援者たちは、支援のための口座に送金し、被害者に「頑張って」「常に守ってあげます」「少しでも力になれば」などとメッセージを残しているという。
協会の関係者は「市民たちの呼応に感謝する」とし、報道を通じて「募金は11月30日まで行い、被害者の父親に全額を渡す予定」と伝えた。
この記事はハフポスト韓国版を翻訳・編集しました。