「マガワ」と名付けられたアフリカオニネズミが、その人命救助活動を評価され、金メダルが贈られた。
マガワは、カンボジアでの地雷撤去作業に貢献してきた。過去4年間で、39の地雷、28の不発弾を鼻で探し出し、14万1000平方メートル以上の土地を探索した。
イギリスの動物愛護団体PDSAは通常、犬や他の動物に対し、人々の生活における勇敢かつ献身的な功績を称え、金メダルを贈っている。ネズミでこの名誉を得たのは、マガワが初めてだという。
2014年にタンザニアの繁殖コロニーで生まれたマガワは、ベルギーを拠点とする慈善団体APOPOのトレーニングを受けてきた。APOPOは、地雷や結核患者を発見するために動物を教育する団体として知られている。
1年の訓練を終えたネズミは「HeroRATs(英雄ネズミ)」と呼ばれる。
地雷撤去の非政府組織The HALO Trustによると、マガワが働くカンボジアは、1979年の「クメール・ルージュ」政権の崩壊後に残された多くの地雷により、推定6万4000人が死亡し、2万5000人以上が負傷している。
APOPOのクリストフ・コックス氏によると、ネズミは鋭い嗅覚と、地雷の上を歩いても爆発させない身体の軽さのため、地雷の探知に特に適しているという。
同氏は、「ネズミの動きは素早く、30分でおよそ200平方メートルの領域を探索することができます。この広さを、人の力でやろうとすると、地雷除去に4日はかかります」と説明する。
APOPOのウェブサイトで、マガワは、「強い意志を持った働き者で、いつもフレンドリーだ」と称賛されている。マガワは、TNT(トリニトロトルエン)火薬などのにおいをかぎとり、トレーナーに信号を送る。報酬として、食べ物を受け取っているのだという。
マガワのトレーナーは、このけむくじゃらの生徒の功績を誇りに思い、「素晴らしいパートナー」と呼んでいる。
その一方、実はマガワは引退の時期が近づいている。APOPOでは一般に、ネズミがフィールドで働くのは4〜5年だと考えているためだ。
マガワは、仕事が休みの時には、バナナやピーナッツを食べたり昼寝したりするのが好きだという。
ハフポストUS版の記事を翻訳、編集、加筆しました。