「男の子を産めという物凄いプレッシャーも」河野太郎大臣の“女系天皇”論が話題に。皇位継承者から男子がいなくなる可能性にも言及

旧宮家の皇族復帰には「本当に600年前に分かれた人が戻ってきても、それは本当の万世一系と言えるの?」などと懐疑的な考えを示した。
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河野太郎防衛大臣は8月23日、自身のYouTubeチャンネルの生放送で、皇位継承について、これまで続いてきた男系天皇の継続を前提としたうえで、母方から天皇家の血を引く女系天皇についても議論が必要だとの見方を示した。

同時に、戦後に皇籍を外れた旧宮家の皇族復帰には「600年前に分かれた人が戻ってきても、それは本当の万世一系と言えるの?」などと懐疑的な考えを示し、Twitterでは男性特有の「y染色体」などがトレンド入りするなど反響が広がっている。  

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自衛隊で不用となった装備品のオークション終え、取材に応じる河野太郎防衛相=26日、東京都新宿区の防衛省
時事通信社

■保守派ネットユーザーからは批判も

天皇家はこれまでに、父方から天皇家の血を引く“男系”が途切れたことはない。女性の天皇がいたことはあるが、母方から天皇家の血を引く“女系”はいない。

河野大臣が皇室についての見方を示したのは自身の公式Youtubeチャンネル。視聴者から「河野さんは女系天皇をどう思っているんですか」と質問が寄せられたことへの回答だった。

河野大臣は「男系が続くのだったら男系で1000年以上きているわけですから、それは男系でやるのがいいと思っています」と前提を示したうえで、「雅子さま、紀子さまを見て皇室にお嫁入りしてくれる人が本当にいるだろうかという問題もありますし、結婚したはいいけれどものすごい男の子を産めというプレッシャーがかかってくるわけですよね」などとし、男子の皇位継承者がいなくなる可能性に言及した。

そして「愛子さま、佳子さま、眞子さまはじめ皇室の女性を、今もう結婚すると女性は皇室から外れるわけですけども、とにかく女性も皇室の中に残す、そして男の子がいなくなった時には、しょうがないから愛子さまから順番に女性の皇室のお子様を天皇にしていくということを考えるというのが一つ」などと自身の考えを述べた。

一方で、保守派の中で根強い、戦後に皇籍を外れた旧宮家の皇族復帰には否定的な見解を示した。河野大臣は旧宮家はおよそ600年前に今の天皇家から分かれたとし、男性特有のy染色体について「確率的に突然変異が起きやすい。そうすると宮家の養子にしようといった方の血液かなんかとってきて、染色体の検査、遺伝子の検査をやったら変異があって、そこがずれていたらどうするんだ、繋がっていないじゃないかという話になるかもしれない」と懸念をあげ、「要するに遺伝子の問題なんですよ。遺伝子以外に何があるんだと。あるいは国民のために一生懸命皇室が努力されている、その皇室を大事にするのか、600年前に分かれたというその血統を大事にするのかそういう議論だと思います」などと締めくくった。

河野大臣のこうした発言が報じられると、Twitterでは「y染色体」「女系天皇」などがトレンド入り。保守派とみられる一部のユーザーからは批判の声も上がった。

時事通信などによると、河野大臣は自民党の次期総裁選への立候補に意欲を示しており、この生放送でも総理就任について「なれるものならなりたい」などと話していた。