カルガモ親子、六本木でVIP対応を受ける。道路横断で警察出動

7月下旬の休日、 六本木ヒルズ付近に可愛いVIPたちが現れた。カルガモの親子だ。警察が出動する中、お尻揺らして、左右に首をキョロキョロしながら青信号を「模範的に」渡った。
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交通量の多い六本木ヒルズ近くの交差点を渡るカルガモ親子=2020年7月25日
Miyuki Inoue / HuffPost Japan

7月25日午前、5羽の雛を連れたカルガモが六本木ヒルズ前の交差点脇に現れた。親子は、六本木けやき坂と東京都道319号環状三号線が交わる交差点を渡って、通りの向こうにある毛利庭園へ行きたいようだ。

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カルガモの親子を見守る警察官やメディア。カルガモの一行は、中央の茂みで一休み=東京都港区、2020年7月25日
Miyuki Inoue / HuffPost Japan

車がビュンビュン通る交差点。パトカー2台が駆けつけ、少なくとも3人の警察官が見守った。

最初、カルガモたちは街路樹の茂みに身を隠していた。一行は意を決して、横断歩道の前に。青信号になった。
警察官も赤色誘導棒を手に、笛を鳴らしながら、交通整理にあたる。
まさにVIP級の扱いだ。一行は、お尻揺らして、左右に首をキョロキョロしながら「模範的に」渡った。

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六本木ヒルズ近くの横断歩道を渡るカルガモ親子=2020年7月25日
Miyuki Inoue / HuffPost Japan

 最初の交差点は無事に渡りきった。一行はすかさず、歩道の茂みに隠れて休憩だ。

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1本目の横断歩道を青信号で渡るカルガモ親子= 2020年7月25日
Miyuki Inoue

少ししたら茂みから出てきた。次の横断歩道を前に、警察官と息のあった渡りはじめのタイミングだ。だが、親鳥は、横断歩道よりも少し車側を通り始めてしまった。ちょっと横着をして、目的地の庭園に近い道を選んだようだ。
警察官は赤色誘導棒を振りかざし、トラックを止める。

順調に隊列は進む。皆が固唾を飲みながら見守る中、真ん中あたりまで差し掛かった時にハプニングが。「あー!そっちへ行っては」

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警察官らが見守る中、2つ目の交差点を渡り始めるカルガモ親子。池に近いショートカットを歩く= 2020年7月25日
Miyuki Inoue

風にあおられて転がるものを追いかけて、1羽が隊列を外れてしまう。ヒナの走って行く先には車の車列が。警官の笛の音が頻繁になる。

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ひなの一羽が、風で転がる何かを追っかけて隊列を離れてしまった。親鳥もハッとした表情をしているように見えた
Miyuki Inoue

だがそれも束の間、親鳥の視線に気づいたのか、ヒナは追いかけるのをやめて、方向転換。隊列に戻り一安心だ。縁石もヒナたちが次々に乗り越え、対向車線に入れた。

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縁石を乗り越えるカルガモの親子=2020年7月25日
Miyuki Inoue

青信号は変わってしまったが、車を止めてもらったおかげで、一行は渡り終えた。「おまわりさんありがとう」そう言っているのかいないのか。お尻をフリフリさせながら、歩道へ。

周りで見ていた人たちから安堵の声がもれる。一行は、100メートルほど歩道を通って、無事に毛利庭園にたどり着いた。 (ハフポスト日本版・井上未雪)

 

よちよち...横断歩道の通行動画は下に

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2本目の横断歩道で、カルガモ親子の横断のために交通整理をする警察官=2020年7月20日、東京都港区
Miyuki Inoue