Go Toキャンペーン、若者や高齢者の団体旅行は対象外に。赤羽一嘉国交大臣の"線引き"に困惑の声

Go Toキャンペーンを巡り、赤羽一嘉国交相は記者会見で若者や高齢者の団体旅行は対象外となることを表明。キャンセル料も「国は補償しない」と明言した。
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安倍首相との面会後、取材に応じる赤羽一嘉国土交通相(右)7月16日午後、首相官邸
時事通信社

政府の旅行需要喚起策「Go Toトラベル」キャンペーンで、赤羽一嘉国交相は7月17日の記者会見で「若者や重症化しやすい高齢者の団体旅行は控えていただく」として、対象から外す方針を示した。

一方、キャンペーンを見込んですでに予約しているもののキャンセル料は「国は補償しない」と断言。対象外とされた「若者」や「団体」についても、明確な線引きの基準は示されなかった。

 

■「断腸の思い」も、補償はなし

赤羽国交相は「既に予約が入っている分を含め、東京都を目的地としている旅行については当面割引支援は行わない。東京都を居住している人に対しても割引支援は行わないという例外措置を取る」と説明。「都内の観光関連事業者、楽しみにされている都民には大きな期待があったのに、このような形になったのは断腸の思い」と話した。

一方で、東京都が対象外となったことで、宿泊施設や交通機関の予約をキャンセルする動きも予想される。

キャンセル料が発生することについて、赤羽国交相は「キャンセル料を取らないようにと(旅行事業者に求めることは)いささか無理がある。皆さん苦しい中で、対立構造は作らずにお互いがうまくいくようにという思いを貫いていきたい」として、事業者側の判断に委ねる姿勢を示した。

キャンセルに対する国からの補償については「行わない」とした。

 

■団体旅行はNG、修学旅行はOK。混乱の声も

さらに、赤羽国交相は「若者の団体旅行、重症化しやすい高齢者の団体旅行は控えていただく」と述べ、割引対象にしない方針を表明した。修学旅行については「教育旅行であり、指導・引率の先生がいるので推進していきたい」と述べ、対象となることを示した。社員旅行については「大人数で宴会でどんちゃん騒ぎすることは避けることが望ましい。社員旅行が一概にダメということではない」と説明した。

「若者とは何歳まで?高齢者は何歳以上?団体旅行とは何人から?線引きが分からない」

「こんなに細かいルールを設けたら旅行会社の事務がもたない」

「都民、若者、高齢者の団体旅行も対象外。これだけ不公平なキャンペーンがなぜ今?」

政府の方針に、ネットでは混乱や批判の声が上がっている。