香港の民主派団体「デモシスト(香港衆志)」は6月30日、複数のメンバーが離脱したことから、団体自体を解散することを明らかにした。
「デモシスト」は、香港への“愛国教育”導入反対をきっかけに作られた学生組織「学民思潮」のリーダー・黄之鋒(ジョシュア・ウォン)さんらが2016年に設立。2019年の逃亡犯条例改正案の反対デモなどで積極的な情報発信を続けてきた。
しかし、6月30日に、北京で開かれている全人代常務委員会で香港版の「国家安全法」が可決。黄之鋒さんや、日本語での情報発信で知られる周庭(アグネス・チョウ)さんらが相次いで離脱を表明していた。
デモシストは公式Facebookで離脱表明したメンバーについて「各個人の選択と意向を尊重し、彼らの過去数年にわたる貢献に感謝します」とし、離脱手続きを行ったと明かした。
そのうえで、「運営を続けるのは難しく、さらにより機動的に抗議行動を続けるために、解散し一切の活動を停止することを表明します」と解散を宣言。メンバーたちは無数の抗議者の一人として「デモシストの経験をいかして、状況を変える可能性を追い続けます」とした。
最後には「同じ道をゆけば、必ずまた会える。香港人、街頭でまた会いましょう」と結んだ。