マスクを巡る店員と客のトラブルは、世界共通?
マスクを着けるよう求めた客の反感を買い、SNSで個人情報を晒されたカリフォルニア州のスターバックスの男性店員が、逆に彼を擁護する声が広がり、9万5000ドル(1000万円)を超える寄付を超える寄付を受け取ったことが、話題を呼んでいる。複数の現地メディアが報じた。
■マスク所有を尋ねられ激怒
CNNなどによると、男性店員はレーニン・グティエレスさん(24)。アメリカ・カリフォルニア州サンディエゴのスタバで勤務していたところ、マスクを着用していない女性が店に立ち寄り注文しようとした。
グティエレスさんが、女性客にマスクの有無を尋ねると女性は激昂。彼の写真を撮影し、「私がマスクを着けていないことを理由に、スターバックス店員のレーニンは私へのサービスを拒否した」などとFacebookに書き込み、マスクを着用したグティエレスさんの写真も載せた。
サンディエゴは5月1日以降、住民に公の場でマスクを着用するよう求めていた。
グティエレスさんはCNNの取材に「私は投稿者が女性客だと知ったとき、『すごい、彼女は本当にFacebookで私をひどく非難したんだ』と思いました」とコメントした。
■逆に称賛
だが女性客のFacebookの投稿によって、逆にグティエレスさんへの支持が広がった。多くのネットユーザーが、グティエレスさんの支持を表明した。
彼の行為に賛同した男性が、「正しいことをするために攻撃されている」として、ネット上のクラウドファンディングサイト「GoFundMe」で、グティエレスさんへの寄付を呼びかけるページを立ち上げた。企画を始めた男性は「あなたに多くを望んでいるわけではなく、あなたと他の人たちの安全のためにマスクを着用するよう頼んでいます。スターバックスは、マスクが苦手な場合にもコーヒーを飲む他の方法も用意している」とCNNのインタビューに答えている。
■一攫千金、その使い道は...
CBSによると、キャンペーンではすでに数千人から計9万5000ドル(約1000万円)を超える寄付が集まった。
グティエレスさんは「お互い知り合いではなくても、男性が私のためにチップを呼びかけてくれたことに心が温まった。多くの人が与えてくれたこの機会に、心から感謝し光栄に思っています」と述べた。
グティエレスさんは、寄付金の一部を使ってダンサーになる夢を追求するほか、サンディエゴの複数の団体に寄付することを検討しているという。
CNNによると、アメリカのスターバックスでは、マスクを着用していない顧客は、ドライブスルーのほか、モバイル注文を利用した上で店舗で商品を受け取ることができる。配送も可能という。