日本女子大、トランスジェンダー女性も受験可能に「『女性』を再定義」2024年度から

発表では「人権の尊重される社会の実現に貢献する女性の育成に努めることが本学の使命」と説明。トランスジェンダー女性を受け入れる女子大は、徐々に増えつつある。
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日本女子大
日本女子大の公式サイトより

日本女子大は6月19日、2024年度入学からトランスジェンダー女性に受験資格を認めることを決めたと発表した。トランスジェンダー女性とは、出生時に割り当てられた性別が男性で、性自認が女性の人のことを指す。

日本女子大は発表で、社会で性のあり方が多様であると認識されるようになってきたことを背景に、「本学では『女性』を再定義し、トランスジェンダーの方もこの定義の中で共に学んでいただくこととしました」と経緯を説明。

さらに、日本女子大として「女性」の定義をし直すことの意味について、こう言及した。

「多様な人が尊重され、包摂される社会を形成する立役者としての『女性当事者』を力づけるためです。それは同時に、在籍するすべての学生を力づけることを意味します。様々な違いがあっても不当な扱いを受けることのない、人権の尊重される社会の実現に貢献する女性の育成に努めることが本学の使命であると考えています」

一方、4年後からの実施とした理由については「時間をかけて本学の決定を学内外の皆様に十分知っていただき、すべての学生が入学時に、本学で性自認が女性であるトランスジェンダー学生も共に学ぶと理解していることを重視するため」と説明している。 

朝日新聞によると、お茶の水女子大や奈良女子大が2020年度から、宮城学院女子大でも2021年度からトランスジェンダー女性の入学を認めるなど、全国に動きが広がっている。日本女子大や津田塾大も受け入れを検討していると、数年前から報道されていた。