FNN(フジニュースネットワーク)と産経新聞が実施していた世論調査で、実際には調査の電話をかけていないにも関わらず、架空のデータを入力していたことが分かった。フジテレビなどが6月19日に発表した。
フジテレビによると、架空のデータを入力していたのは、世論調査業務を請け負っていた「日本テレネット」。この会社はFNNと産経新聞が業務を委託した別の会社から、再委託として電話による世論調査を行なっていた。
調査は18歳以上の男女およそ1000人を対象に、ランダム抽出した番号に電話する方式で実施する。日本テレネットはこのうちおよそ500人分を請け負っていたが、実際は電話していないにも関わらず、「電話をした」として架空のデータを入力していたという。
架空データが入力されていたのは、過去14回の調査のうちおよそ17%にのぼるという。日本テレネットの社員は、フジテレビの聞き取り調査に対し「利益を増やしたかった」などと話している。
FNNと産経新聞は世論調査を一旦、休止する。
フジテレビ側のコメントは以下の通り。
私どもは、今回の事態を重大なものと認識し、視聴者の皆さまには誤ったデータが入った調査をお伝えしてきたことをおわびいたします。
委託先の選定や、データの確認の方法などについて、今後さらに検証し、しかるべき処置を行ってまいります。
世論調査は、確実な調査方法が確認できるまでは休止し、問題の期間に行われた調査結果とそれに関する放送は取り消します。