主要7カ国(G7)外相は6月18日、中国政府への反逆行為などを禁止する香港版の「国家安全法」に対し「重大な懸念」を示すなどとした声明を発表した。
声明では安全法について「中国に再考するよう強く求める」としていて、中国側の反発が強まると予想される。
■「日本が主導的な役割」示していた
G7(アメリカ、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、イギリス)外相の声明は香港版の国家安全法について「重大な懸念」を表明。
香港の「一国二制度」の原則や高度の自治を深刻に損なうおそれがあると指摘し、「香港を長年にわたり繁栄させ,成功させたシステムを危うくすることとなる」としている。
そのうえで、中国政府の行動が「法の支配や独立した司法システムの存在により保護される全ての人民の基本的権利や自由を抑制し、脅かすことになると著しい懸念を有する」と表明し、法律の制定について「再考するよう強く求める」と結んでいる。
G7の共同声明について安倍首相は、日本が主導的な役割を果たす考えを示していた。
中国は海外の懸念の声に対し強硬姿勢を崩さずにいる。6月15日には駐日中国大使館が公式ツイッターで、「極少数の特定の外国の政治屋はでたらめな論評をし、横槍を入れてこれを非難し、香港問題と中国の内政に乱暴に干渉している」などと批判していた。
今回の声明の発表で、中国側の反発が一層強まることが予想される。