楽天・オコエ瑠偉選手、過去の体験を打ち明ける⇒「ありがとう」と反響広がる

肌の色などを理由に、幼少期や学生時代に感じた孤独や周囲からの心無い言動などをつづりました。

プロ野球楽天のオコエ瑠偉選手が6月15日、Twitterで過去の体験を打ち明けた。メモ帳3ページ分のスクリーンショットには、肌の色などを理由に、幼少期や学生時代に感じた孤独や周囲からの心無い言動などがつづられた。

「心が無くなるのは本当につらい」と振り返った。

オコエ選手は「誰も責める気は無い」と断った上で、「同じ境遇の人やその両親に励みになれば」と投稿の理由を説明した。

保育園で先生が「醜いアヒルの子」の絵本を読んでいると、他の園児が自分を見ながら笑っていたという経験に触れ、「俺が周りとは違うと初めて認識させられた出来事だった」と明かした。

親の似顔絵を描く際に、だいだい色をした「肌色」のクレヨンしかなかったのが悔しくて、涙ながらに茶色のクレヨンで描いたというエピソードも紹介した。

当時のことを「毎日が辛すぎた」と振り返る。「家のベランダから外を眺めながら、ここから飛び降りて生まれ変わって、普通の日本人になれるかなとか、考えてた」

野球を始めた小学生以降も、上級生に肌の色をあざ笑われたり、「外人なんて高校野球で使うんじゃ無いだの、甲子園には黒人はでるな」という心無い言葉を浴びせられたりしたと明かす。

こうした経験から「俺の心をさらに壊されていった」「心が無くなるのは本当に怖い」とつづった。その中で支えとなったのは妹の桃仁花さん。「唯一心の痛みを分かち合えた。 だからこそ妹は今でも大事な存在」とつづった。

最後に「今後、自分の子供ができて同じ経験をさせないようにはどうすればいいのだろうと考えてる人。そういう人たちの共感につながればいいな」と期待した。

オコエ選手の投稿に、桃仁花さんも「これを読んだ時涙が止まらなかった」とツイート。「兄の背中は偉大でした。 私達を見守ってくれてありがとう神様」と感謝を伝えた。

他にも投稿に対して「公表してくれてありがとう」「応援しています」と反響が広がった。

こうした経験の裏で、オコエ選手は野球の実力や才能を開花させていった。高校3年生で出場した夏の甲子園では、持ち前のスピードを活かした走塁やヒットを重ね、関東第一高をベスト4に牽引した。

甲子園の注目の的となり、ドラフト1位で楽天イーグルスに入団。1年目から開幕1軍入りした。5年目の今は、けがの影響などもあり、レギュラー定着を目指している。