アトランタで警官が黒人男性を射殺、批判の声高まる 「正当な武力行使とは言えない」市長が会見

全米で抗議デモが広がる中、警察官が黒人男性に発砲する事件が起きた。
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アトランタでのBlack Lives Matter抗議デモの様子(6月6日撮影)
Elijah Nouvelage via Getty Images

米南部ジョージア州アトランタ市で6月12日、黒人男性のレイシャード・ブルックスさんが警察官ともみ合いになり、射殺された。市長は「正当な武力行使とは言えない」と批判し、アトランタ市警のエリカ・シールズ署長の辞任を発表した

ジョージ・フロイドさん死亡事件を受けてBlack Lives Matter(黒人の命は大切だ、黒人の命を守れ)デモが広がる中、警官の対応を非難する声が更に高まっている。

何が起きたのか

事件が起きた12日夜、警察は、ハンバーガーチェーンの「ウェンディーズ」のドライブスルーで、運転手が居眠りをしているとの通報を受けた。

駆けつけた2人の警察官が運転手であるレイシャード・ブルックスさんにアルコール検査をしようとしたが、失敗したという。逮捕しようとしたところブルックスさんが抵抗し、もみ合いになった末、警官が銃を発砲。ブルックスさんはその後、近くの病院で死亡が確認された。

ジョージア州捜査当局の広報担当者は、「逮捕しようとした時、男性が抵抗し、もみ合いになった。警官はテーザー銃(スタンガンの一種)を装備した」と発表した。ブルックスさんは撃たれる前に、テーザー銃を警官から奪い取っていたという。

TMZは、監視カメラの映像や目撃者が撮影した動画を公開している。映像には、テーザー銃らしきものを手にとって逃げ出そうとするブルックスさんが、警官に追われ、撃たれる様子が映っていた。 

アトランタ市長のケイシャ・ランス・ボトムズ氏は事件を受け、「これは正当な武力行使だとは言えない」と批判。アトランタ市警のエリカ・シールズ署長の辞任を発表した。