ロックダウン下の空港に74日立ち往生。ガーナ国籍のサッカー選手に「トム・ハンクスのよう...」の声

男性は保護されホテルへ。「まるで映画『ターミナル』」と驚きの声が上がっています。

母国でクーデターが起き、パスポートが無効となった男性が、空港に閉じ込められる... 2004年に公開された映画「ターミナル」のあらすじだ。

映画を彷彿とさせるような出来事がインド・ムンバイの空港で起きた。

ガーナ国籍の男性サッカー選手が、新型コロナウイルスよってロックダウンした空港で立ち往生を食い、74日間を過ごしたのだ。

耳を疑う出来事に、映画の主人公を務めた「トム・ハンクスのようだ」と驚きの声も上がっている。 

テレグラフ紙によると、男性はインドのサッカーチームでプレーしていた。

男性は3月中旬ごろ、母国のガーナに戻るためムンバイ空港に向かった。ロックダウンの噂が流れていたため、3月30日のフライトの前の週にムンバイ入りしたが、手頃な宿は満席か、空きのあるホテルは高くて手が出せなかった。

そこで彼は、警察の助言の下、空港のロビーで寝泊まりし、自分のフライトを待つことにした。ところがその数日後、国内全土を対象にロックダウンが宣言され、全ての国際線がキャンセルになってしまった。

所持金は1000ルピー(約1400円)。手元にはコロナで6カ月に短縮してしまったシーズンで得た貯金だけで、立ち往生を食らってしまった。

The Indian Expressによると、彼はターミナル脇の公園を寝床にして、74日もの間、空港で過ごすことになったという。

6月に入ってようやく、事態に気づいた地元のジャーナリストが、国などに支援を呼びかけ、男性は無事にホテルに移された。

男性はホテルに移った後、彼らに対して「ありがとう。あなたたちの協力にとても感謝しています」と動画で感謝を伝えている。

男性はCNNの取材に「空港の人たちはとても協力的でした。食事ももらい、たくさんのことをしてくれました」と感謝を伝えている。

一度、ムンバイにあるガーナ領事館に助けを求めたが、ロックダウン下でできることが少ないと言われてしまったという。それでも「決して心配はしていませんでした、いつかは国に帰ることができると分かっていましたから」と語った。

このニュース・出来事に対して、Twitterでは「まるでターミナル」「トム・ハンクスのよう」と驚きの声が上がっている。「あなたの映画が現実世界で起きているよ」と、トム・ハンクスさんにメンションを飛ばすコメントもあった。