黒人男性のジョージ・フロイドさんが警察官に首を押さえつけられ死亡した事件を受けた抗議活動に参加した『スター・ウォーズ』シリーズに出演した俳優のジョン・ボイエガさんに、ルーカス・フィルムが支持を表明した。
ルーカス・フィルムは、スター・ウォーズの公式Twitterで「レイシズムという悪を無くさなくてはならない」と決意を発信。
ボイエガさんの訴えは今、映画のファンならず多くの人々の心を動かしている。
俳優のジョン・ボイエガさんは6月3日(現地時間)、イギリス・ロンドンの中心地ハイド・パークで行われた抗議デモに参加。
ボイエガさんは、集まった参加者らを前に自らメガホンを手にし、話し始めた。
「まずは、集まってくれた皆さんに感謝したい。これ(声をあげること)は、大事なこと。めちゃくちゃ重要なことなんだ」と参加者らに語りかけると、続けて、「いつだって黒人の命は大切だ。いつだって私たちは大切な存在だ。いつだって私たちは存在する意味があった。いつだって私たちは上手くやってきた。今こそだ!もうこれ以上待たない!」と声を枯らしながら訴えた。
ボイエガさんは、時折涙を浮かべながら「どうか分かってほしい。(差別されることが)どれだけ辛いことかを。どんなに辛いことなのか、分かってほしいんです。『お前の人種(黒人)には価値がない』と毎日思い知らされることが。こんなことはもう終わり。もう終わりにしよう!今日、私たちはやってみせる。私たちは、ジョージ・フロイドへの支持を全身で表明する」などと訴えていた。
このボイエガさんのスピーチは、多くの人々の心を惹きつけ、SNSで世界的に拡散された。
これを受け、『スター・ウォーズ』シリーズを制作したルーカス・フィルムは3日(現地時間)Twitterで、エピソードシリーズ7から9作でフィン役を演じていたボイエガさんへの支持を表明。
「ルーカスフィルムはジョン・ボイエガと、“今がその時だ。いつだって黒人の命は大切だ。いつだって私たちは大切な存在だ。いつだって私たちは存在する意味があった”という彼が発したメッセージを支持します。レイシズムという悪を無くさなくてはなりません。私たちは、世界中で遅れている変化の一員となるべく尽くします。ジョン・ボイエガ、あなたは私たちのヒーローだ」とメッセージを掲載。
抗議中のボイエガさんの写真とともに、その姿勢を讃えた。
さらに、『スターウォーズ』シリーズでルーク・スカイウォーカー役を演じ、ボイエガさんと共演した俳優のマーク・ハミルさんは3日(現地時間)、「これほどまでに君を誇りに思ったことはない」と盟友の行動に最大級の賛辞を贈っていた。
人種差別に抗議する「Black Lives Matter」(黒人の命は大切だ、黒人の命を軽視するな)運動は全米に拡大する中、抗議のうねりは欧州各国にも広がっている。一部では、警察と衝突する事態にも発展している。