新型コロナウイルスの影響で、大勢の人が密集する花火大会の中止が各地で相次いでいる。こうした中、夏の風物詩を待ちわびる人たちに元気を届けようと、全国の花火業者の有志たちが、「Cheer up!花火プロジェクト」を企画した。6月1日午後8時から約5分間、全国各地で一斉に花火を打ち上げる。
公式サイトによると、参加するのは全国163の花火業者。打ち上げる場所は、三密を避けるため非公開とする。
企画に込めた思いについて、運営側は公式サイトで以下のように説明している。
「花火のルーツをたどると、悪疫退散祈願を目的として花火を打ち上げたことが花火大会の起源ともいわれており、鎮魂を目的とした花火や復興を願う花火もこれまで多く打ち上げられてきました。
我々、花火業者にできることは、花火をつくり、打ち上げることです。
悪疫退散を祈願し、花火を見上げて“笑顔”になってもらう。
全国の人たちに希望と元気を届けたい。
ひとりでも多くの人にこの想いをお届けできるよう、
全国各地で一斉に花火を打ち上げるプロジェクトを立ち上げました」
プロジェクトでは、密集を避けるため自宅から鑑賞するよう求めている。Twitterで「 #cheeruphanabi 」のハッシュタグを付け、自宅から見上げた花火の動画や写真を拡散するよう協力を呼びかけている。
運営側は当初、場所も日時も非公開とする「予告なし」でのサプライズ開催を予定していたが、「対応を協議したところ、突然の花火の音へ不安を感じる方に対して日時の公開をすることにいたしました」と説明している。