柴咲コウさん、種苗法改正案に関するツイートへの誹謗中傷に言及「意見を言うことは、誰にも平等に与えられた権利」

寄せられた誹謗中傷や脅迫行為などに対しては「法的措置も検討しています」と明かした。

女優の柴咲コウさんが5月27日、Twitterを更新し、4月の種苗法改正法案に関する自らの発信について改めて見解を示した。

その上で、「事実とは異なる投稿、提造、誹謗中傷、脅迫行為、ミスリードしさらなる事実誤認した記事の作成元に関しては法的措置も検討しています」と明かした。

Open Image Modal
女優で歌手、経営者の柴咲コウさん
時事通信社

柴咲さんはTwitterで、文章をつづった画像を2つ添付して発信。

まず、「今回のことに限らず、例えば学校や会社などで何かを決めるときに、誰か一部の人の意見で物事が決まっていってしまうと、残された人の懸念や不安が置いてきぼりになってしまいます」とし、自身が言及した種苗法改正案に限らず、物事が一部の人の意見のみで決まることへの懸念を示し、議論を深める必要性を訴えた。

「意見を言うことは、誰にも平等に与えられた権利です。賛成、反対だけでなく、その間にある声も聞きながらベストを探っていく。その時間が必要だと思うのです」と賛否に関わらず、自らの考えを発言をする権利について触れた。

「そうしていくことによって、当初のものよりも、より磨かれて抜け目のない強い決定になっていくはずです。一筋縄ではいかないことだからこそ、たくさんの知恵と意見が必要だと思います」と続けた上で、「伝統野菜を作っている農家さん、家族でこだわりを持って営んでいる農家さんが、未来に笑顔で仕事ができるように祈っています」と農業従事者へ思いを寄せた。

また柴咲さんは、「私は完璧な人間ではないので誤字脱字ミスも起こします。適切でないものは今回のことに限らず気づいた段階で削除し言い直したり更新しています。(もしそれにより困惑してしまった方がいらっしゃったら申し訳ないです。)」と前置きした上で、「しかし事実とは異なる投稿、提造、誹謗中傷、脅迫行為、ミスリードしさらなる事実誤認した記事の作成元に関しては法的措置も検討しています」との姿勢を示した。

最後には「様々な人が健全にオープンに物事を語り合える高尚な社会をこれからも期待します」と結んでいた。

そもそも、種苗法改正案に関してどのように発信していた?

種苗法改正案をめぐっては、柴咲さんが4月にTwitterで懸念を発信。

 「皆さん、『種子法』『種苗法』をご存知ですか?」と呼びかけた上で、「種の開発者さんの権利等を守るため登録品種の自家採種を禁ずるという認識ですが、何かを糾弾しているのではなく、知らない人が多いことに危惧しているので触れました。きちんと議論がされて様々な観点から審議する必要のある課題かと感じました」と拙速な法改正に対して懸念を示し、慎重な議論を訴えていた。

この柴崎さんの2つのツイートは合計で7万以上の「いいね」を記録し、種苗法改正案に世論が注目する契機の1つとなり、改正案の慎重な議論を求める声がネット上で盛り上がっていた。

その後、自民党は5月20日、今国会での成立を見送る方針を示した。